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講義No.11046

データをうまく活用できれば、スポーツはより魅力的になる

躍進の裏にはデータがあった

 近年、スポーツとデータの密接な関係に注目が集まり、プロスポーツの分野ではデータの収集と分析に多大なコストが割かれています。メジャーなところでは、バレーボールやラグビーの日本代表が国際大会で躍進できたのも、データを活用した戦術分析やトレーニングのたまものです。ただし、球技スポーツの戦術面でデータを活用するにもセンスが問われます。目的意識がなくただ膨大なデータを眺めるだけでは、それに振り回されてしまうからです。したがって優れた指導者やコーチほど情報の取捨選択に長け、データは戦術や自らの理論の裏付けになると考えています。

故障を避けられるのが最大のメリット

 一方、トレーニング面においては比較的、データを活用しやすいと言えます。例えば野球の盗塁成功率を上げたいなら、単純な走力だけでなくスタートから10メートルの加速力が必要になります。そこで、加速に用いる足首から膝、股関節にかけての脚伸展パワーを計測し、その結果を受けて必要な部分の筋力を高めるトレーニングを行うのです。データを用いたトレーニングというと「効率よく」「ピンポイントに」といった印象がありますが、実は故障を避けやすくなることが最大のメリットです。客観的に体の状態を知ることで、ギリギリまで追い込むことができるからです。
 データを収集し共有することは、選手の流動性も高めます。競技成績が今ひとつであった選手も、データ的に特筆すべきものが見られれば、ほかのチームへの移籍はもちろん、別の競技で才能が花開く可能性もあります。

データはスポーツ観戦も変える

 またデータがもたらしたもうひとつの恩恵として、スポーツ観戦の幅を広げたことが挙げられます。野球であればピッチャーが投げたボールの回転数や軌道、バッターの打球角度などを可視化することで、新たな面白さを生み出しました。データを使い競技の魅力をうまくアピールできれば、日本ではまだマイナーな競技も注目されるようになるかもしれません。


この学問が向いているかも スポーツ科学、トレーニング科学

立正大学
データサイエンス学部 データサイエンス学科 講師
永田 聡典 先生

メッセージ

 スポーツのデータを収集することは難しくなくなり、スマホアプリで運動能力測定もできるようになりました。問題は手に入れたデータをどう使うかです。うまく活用するには早いうちからデータの扱いに慣れ、どれが正しい情報であり、自分にとって必要なことかを選び取る訓練をしてください。
 データに関わる作業はコミュニケーション能力が大事で、現場が求めているものを引き出し、フィードバックする必要があります。プレゼンテーションの能力や営業力に通じるところがあり、そうした力を培っていくと、社会に出てからも役立つでしょう。

先生の学問へのきっかけ

 学生時代はバレーボール部でしたが、選手としては芽が出ませんでした。そこで裏から仲間の活動を支えるうち、スポーツ選手のケアや競技パフォーマンス向上の役に立つ仕事に興味を持つようになりました。データサイエンスの分野に足を踏み入れたのは、ちょうど当時、既にアメリカスポーツ界ではデータが活用されており、日本でもいずれそういう時代が来ると考えたからです。データを活用することで、トップアスリートのパフォーマンス向上だけでなく、多くの人がスポ―ツを身近に楽しめるようになればと考えています。

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永田 聡典 先生がいらっしゃる
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 立正大学は、9学部16学科を有し、多彩な学問分野において広く深く学ぶことができます。加えて充実したキャリア形成支援により、社会の多方面で活躍する優れた人材を輩出しています。本学は1872年(明治5年)東京・芝に開校の起点となる小教院を設立し、2022年で開校150周年を迎えます。品川キャンパスは山手線2駅から徒歩5分の都市型キャンパス、熊谷キャンパスは東京ドーム約8個分の広大な自然環境型キャンパスをもつ、学生数1万人を超える総合大学です。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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