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講義No.11038

インターネットを快適で、安全に、公平に使うためには?

インターネットを快適に使うために

 インターネットをストレスなく使うためには快適性・安全性・公平性が必要です。この3つを実現するためにはどうしたらいいでしょうか。
 快適性を保つためには、見えていない需要も考慮して供給量を確保することが必要です。例えば複数のゲーム会社が同時に配信を始めると、サーバがダウンしたり通信速度が低下したりします。これはユーザーの需要がネットワークの供給量を上回るためです。こうした異常をいち早く検知して原因を推定するために、機械学習が導入され始めています。

安全性:ワクチンとの共通点

 インターネットを安全に使うためにはセキュリティソフトを普及させることも重要です。セキュリティは大勢が対策をすることで初めて安全性が保たれます。これは実世界でのワクチン接種にも共通します。ワクチンを打てば自分の感染症予防ができるだけでなく周囲にうつす可能性も低くなります。すると社会全体で感染爆発を予防できるというわけです。より多くの人にセキュリティソフトを導入してもらうことを考えるときは、安全が保たれるという安心感とコストの負担感を比較して、1円でも負担感が安くなるように設定します。しかし実際には周りの導入状況に応じて自分の対策を講じる人もいるため、人間の不合理性や環境の変化も考慮しなければなりません。

公平性の難しさ

 インターネットなど限られたものを大勢で使おうとするとき、重視されるのが公平性です。しかし公平という概念はとても難しく、全員に同じものを与えればいいわけではありません。例えばチケット予約で電話が混雑すると公平性を配慮してランダムに通信が切断されます。しかしチケット予約以外で電話を使用する人の通信まで切れると反発を招いてしまいます。また、110番など緊急度の高い電話は必ずつながるようにしなければなりません。社会と個人のニーズ、納得できる優先理由など、さまざまな視点から公平性を考えることが必要なのです。


この学問が向いているかも 情報科学

国際基督教大学(ICU)
教養学部 アーツ・サイエンス学科 情報科学メジャー 准教授
石橋 圭介 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 興味本位で始めた勉強が結果的に役に立つかもしれないので、まずは好きなテーマを突き詰めてほしいと思います。私も高校生の頃に好きだった数学を使う研究を今も続けていますし、複数のテーマに携わっていると思いがけないタイミングで内容が結びつくこともありました。
 あなたも高校や大学では焦らず楽しく勉強をしてみましょう。また、情報科学分野では高校生のうちから取り組めることがたくさんあります。自分の手でソフトウェアを動かしたり仕組みに疑問を持ったりしながら、興味を掘り下げていってください。

先生の学問へのきっかけ

 学生の頃は抽象的な理論におもしろさを感じ、興味や知的好奇心を満たすような数学の研究をしていました。通信系会社に就職したあとは、知的好奇心に加えて実用性も追求する研究の面白さに気づきました。大学に移ってからも、この両者の両立を念頭においています。専門はインターネットを快適・安全に使うための研究ですが、快適性・安全性を人間の心理や経済学的側面からも考えるような領域にも広げていきたいと考えています。また、学生に学問のおもしろさを追求してもらえるよう幅広いテーマを扱える環境も大切にしています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

ITコンサルティング/ソフトウェアエンジニア

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石橋 圭介 先生がいらっしゃる
国際基督教大学(ICU)に関心を持ったら

 ICUは教養学部1学部の中に31のメジャー(専修分野)を設けています。学生は入学時に専攻を定める必要がなく、入学後に様々な科目を履修し、自分の関心を見極め、2年次の終わりまでにメジャーを決定します。メジャーには、文学、物理学、心理学などの伝統的な学問分野と、「平和研究」「アメリカ研究」などの問題解決型や地域研究型があります。どの分野も、他大学の学部に相当する科目群を配し、専門を系統的に学ぶことができます。

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