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講義No.11024

災害時、「助けて、ここにいるよ!」を伝える情報ネットワーク

災害など非常時の情報伝達をどうする?

 災害時などには、広範囲で停電となり携帯の電波が使えなくても、情報を共有して避難誘導をすることが必要になります。こうした状況で有効なものに、「アドホックネットワーク」という通信技術があります。これは、スマートフォンなどの端末同士が基地局を介さずに直接情報のやり取りをして伝達していくネットワークです。これにはブルートゥースや無線LANなどの技術が使われます。アドホックネットワークを活用することで、「避難経路に障害物がある」「この区画で火事が起きている」などの情報を随時伝えることができ、同時に外部からの情報も受け取れます。

夜間の情報発信方法を準備しておく

 そうした情報伝達ができない場合でも、昼間は運動場など広い場所に石や机を並べて文字を作り、上空からヘリが発見できるようにSOSを発信することが可能です。しかし、夜間はこの方法が使えません。防災用の無線も使えない場合にそなえて、避難所などに誰でも使える安価で手軽な情報伝達手段を用意しておくことが課題です。一例として、上空からも見分けやすいLEDの発光色を点灯変化させて、メッセージを伝える方法が研究されています。事前の取り決めで色によって「孤立している」「病人がいる」「水と食料を!」など、緊急のメッセージを伝達するというものです。

山林で働く人や住民が使えるネットワークも必要

 日本は山国であり、林業に従事する人たちは広大な森林に入り少人数で働くことがあります。また、山間部には少人数で暮らす集落も点在しています。そこで、緊急時のみならず日常でも使える連絡網を確保しておくことが望まれます。無線も電気もない場所であっても使える、消費電力の少ない小さな通信設備を設置する研究も行われています。簡易な無線LANでの通信に始まり、もしウェブカメラが使えれば、ネットワーク経由で遠隔地からも山間部の映像を見られるでしょう。山間部とのネットワーク構築は日本全土で必要なものであり、さまざまな方法が研究されているのです。


この学問が向いているかも ネットワーク情報学

和歌山大学
システム工学部 システム工学科 ネットワーク情報学メジャー 教授
塚田 晃司 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 時間を忘れて没頭できる分野があれば、それを中心に進路を選ぶべきです。人に流されず、やりたいことを第一に考えましょう。一方、大学で将来の仕事につながることだけを学ぶのはもったいないです。大学では一般教養科目や専門以外の授業も受講して、広い視野を持ってください。研究していて困難な課題が出てきたとき、違う観点から新たなアイデアが出たり、すでに異分野に解決方法があったりします。
 和歌山大学は専門分野のメジャー制度を採用しており、最も関心のある分野を第一メジャーに、他分野を第二メジャーとして学べます。

先生の学問へのきっかけ

 中学生の頃からコンピュータの世界に興味があり、数学部に入って、当時「マイコン」と呼ばれていたコンピュータを使って楽しんでいました。大学は当然のように情報系に進み、人と人との共同作業をコンピュータやネットワークを使って支援する、今で言うグループウェアを研究しました。卒業後いったん就職しましたが、研究室のネットワーク管理を担当した経験が生かされ、企業の研究開発や製品化に関わったのです。やがて大学に戻って研究者となり、ネットワーク関係を研究対象としていて、縁が続いていると感じています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

情報通信会社SE/情報処理会社SE/公務員

研究室
大学アイコン
塚田 晃司 先生がいらっしゃる
和歌山大学に関心を持ったら

 和歌山大学は未来を託そうとする若者、保護者のみなさんの願いを受けとめ、若者とともに希望ある未来を創り出したいと決意しています。
 新たな学びの場・新たな生活の場へ、期待とともに不安もあると思いますが、国立大学の強みは、学生数に対して教員数が多く、学生と先生の"つながり"が強固なことです。なかでも和歌山大学は、小規模クラス授業や対話的授業を重視するなどきめ細やかな教育と、行き届いた学生生活支援の体制を整えています。そして、卒業後の進路・就職を拓くキャリア・サポートには定評があります。

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