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講義No.10905

AIが賢くなったのはスマホのおかげ? AIの進化と未来

スマホの登場がAIの進化を後押し

 AI(人工知能)の進化には目覚ましいものがあります。AIの研究は1950年頃にはすでに存在していましたが、1990年代にインターネットが普及し、一般の人がブログやSNSで広く情報発信をするようになり、ネット上の情報が増加しました。爆発的に飛躍したのは2012年頃から「ビッグデータ」が使えるようになったことです。とどめが、スマートフォンの普及です。人々がスマホに触れば触るほど、世界中の情報がビッグデータに蓄積されるのです。そのデータを処理するコンピュータの性能向上も、AIの進化にひと役買いました。

AIがもたらす認識技術や翻訳技術

 最近のAIは、ビッグデータの情報を、コンピュータが人間の脳のように学習する「ディープラーニング(深層学習)」から成り立っています。データの蓄積が多いほど、精密な解析が可能になります。その成果が現在、画像や音声の認識、自動翻訳といった形で現れているのです。またビッグデータの蓄積から、AIが一人ひとりの好みを解析し、ネット広告の表示などに利用されています。データが増えれば増えるほどAIは賢くなります。IT企業もどんどんお金を投入し、より高度なAIを競って作っています。

買い物や旅行が「顔パス」で可能に?

 AIによる認識技術は、セキュリティ分野も変えようとしています。指紋認証や静脈認証に続いて、顔の画像認証が実用化されました。しかし顔写真をデータとして広く利用することはプライバシーの点で問題もあるため、声紋認証の技術開発も進んでいます。他にも個人の行動データなどを解析して認証技術に生かす研究もあり、いつか個人を証明するものを何も持たなくても、買い物や旅行ができるようになるかもしれません。
 声紋認証の技術をテキスト(文章)に応用する動きもあります。文章にあるその人固有の特徴を、AIが解析するのです。実現すれば、贋作の判定はもちろん、最近問題になっている「フェイクニュース」も見抜くことができるようになるでしょう。


この学問が向いているかも 知能情報学

横浜市立大学
データサイエンス学部 データサイエンス学科 教授
越仲 孝文 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 AIブームといわれる昨今ですが、私が研究を始めた頃は、AIの研究者が少ない「冬の時代」でした。ですから、一時の流行に飛び付くのではなく、自分が本当に「面白い!」と感じたことを追究することが大切だと思います。
 最近、AIが人間の仕事を奪う、いずれ人間はAIに支配されるなどと不安を口にする人がいます。しかし、AIの中身は人間が書いたプログラム。AIは、人間の暮らしをより豊かにすることが前提の技術です。自分の研究した技術が、いかに人の役に立つのか、そんなことも考えて、学びの道を決めてほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 もともと乗り物が好きで、車体の空気抵抗を減らす流体力学に関心がありました。大学でも流体力学を研究していましたが、その過程でコンピュータについて学んだとき「人間が見たり聞いたりする情報はコンピュータでの解析が難しい」と聞きました。それは、研究の伸びしろが大きいということでもあり、AIの今後に可能性を感じて、本格的に画像認識、音声認識、自然言語処理などについて研究するようになりました。流体力学で学んだ数学の知識が現在の研究にも役立っています。遠回りしても、学びの蓄積は必ず生かされると実感しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

IT系ソリューション企業/サービス企業のエンジニア/リサーチャー

研究室
大学アイコン
越仲 孝文 先生がいらっしゃる
横浜市立大学に関心を持ったら

 横浜市立大学は、「実践的な教養教育」を導入しています。高度な専門知識を教養教育を通じて身につけ、バランスのとれた人材育成を図る教育システムです。日本を代表する国際港湾都市に位置する大学として、世界に羽ばたく人材の輩出を目的に、国際感覚を養うさまざまな取り組みも充実しています。個々の可能性を最大限引き出すための厳しい教育プログラムを愛情を持って進めていきます。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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