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講義No.10837

京都文化の可能性―伝統がひらく未来への新しいトレンド

文化と歴史がギュッと詰まった京都の可能性

 京都は1000年を超える歴史をもつ都です。平安時代には、アニメのルーツである絵巻物や、美白の化粧文化が、はやくも誕生していました。一方で、新しもの好きな、革新的な都市でもあるのです。たとえば、ゲームで世界的に有名な任天堂は、もとは花札や百人一首のカルタを作っていた老舗の商店でした。伝統をもとにイノベーションに取り組む、未来を見通せるまち、それが京都のもう一つの顔といってもいいでしょう。
 京都文化学とは、こうした京都の文化、衣食住から風俗習慣、企業風土、美意識やおもてなしの精神、クールジャパンの源流に至るまで、掘り下げて解析する新しい学問領域です。研究の成果をもとに、たとえば、自治体の地域おこしや観光開発のプロジェクトを手がける、観光産業に新風を吹き込む、世界に日本の文化を紹介する、など、さまざまな可能性が考えられます。

暮らし方の工夫 自然との共生をめざす

 古典文学の名作、方丈記に描かれているように、京都は昔から天災にとどまらず、火事などの人災にも悩まされてきました。人びとが密集して暮らし、海外からの使節や商人の往来も頻繁だったため、たびたび疫病も流行しています。それでも先人たちは、暮らし方の工夫を重ね、災厄とも共生しながら、高度な文化を育んできたのです。危機管理にすぐれた、循環型の持続可能な社会、そのモデルケースが、実は京都では試みられていた、といえるでしょう。

分断する世界、いまこそ、京都の知恵を未来へ

 京都には、室町時代から続く老舗が少なくありません。同じ業種でも複数の商店や企業が共存し、ともに栄えています。京都には、敵と味方とを明瞭に区別しない気風が、いまも色濃く残っています。対立しがちな宗教でさえ、神道と外来の仏教やキリスト教などが、長らく共存してきた歴史をもっています。京都の知恵を学ぶことは、分断が進みつつある現代の危機的な世界情勢にも、解決の糸口を与えてくれるはずです。


この学問が向いているかも 京都文化学、古典文学、日本文学

京都産業大学
文化学部 京都文化学科 教授
小林 一彦 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 勉強でもスポーツでも趣味でもかまいません。夢中になって取り組んでみて下さい。きっと豊かな実りをもたらしてくれるはずです。「夢は見るものではなく、つかむもの」、夢は逃げません。夢が遠ざかっていくように見えるのは、あなたが夢から逃げているから。夢に一歩でも近づく努力をしましょう。「とき」には、過去と現在と未来、3種類あると勘違いしていませんか。過去は「今この瞬間」の積み重ねで、できています。未来をぼんやり夢見て暮らしていると、むだに年老いていくばかりです。「いま」を精いっぱい生きて下さい。

先生の学問へのきっかけ

 修学旅行で訪れたとき、京都のまちの美しさに魅了されました。文化学部の開設のために京都に呼ばれ、運命を感じています。京都文化を研究するうち、ますます京都の奥深さ、すばらしさのとりこになりました。古典文学をベースに、美意識や精神性、「もののあはれ」「おもてなし」といった心まで、日本人のアイデンティティの解明をめざしています。文化学は実学です。「京都文化学」を掘り下げることで、実践的な成長の機会を学生たち次世代へと伝えられないか、クールジャパンの新しいトレンドが起こせないか、研究を続けています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

官公庁広報推進、文化振興/旅行業ツアー企画、セールス/ホテル業コンシェルジュ、接客/旅客業乗務員/広告業プランナー/小売業販売員/製造業営業/NPO法人フタッフ/公益財団法人(茶道家元)事務員

研究室
大学アイコン
小林 一彦 先生がいらっしゃる
京都産業大学に関心を持ったら

 京都・洛北の地に位置する京都産業大学。甲子園球場の約15倍という広大な敷地に、文系・理系10学部を擁し、13,000名の学生がひとつのキャンパスで学ぶ総合大学です。この理想的な教育環境が学部・学科の枠を超えた学習や学生間の交流を可能にしており、活気あふれるキャンパスを実現しています。いろいろなタイプの人との出会いには豊かな人間関係を築き、互いに自己を大きく成長させる魅力があります。さまざまな夢や目標を持った学生が全国から集うキャンパスには、無限の可能性が広がっています。

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