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講義No.10823

よいまちづくりを考える このまちの問題点とその解決方法とは?

まちのさまざまな情報を共有する

 住みよいまちとは、住民が安心・安全に住めるまちです。例えば古くなった公営住宅は、台風や地震などで倒壊の危険がありますが、建て直すには、いったん住民全員の立ち退きが必要です。しかし、住み慣れた場所から移りたくないという人もいます。こんなとき、行政は具体的なデータや資料を使って、住民に適切で客観性のある情報を丁寧に伝えることが大切です。
 空き家が増え続ける問題も、適正に管理する民間の不動産会社の存在や、空き家を貸すことを不安に思う家主が安心できる借り手の情報を十分に提供することで解消される場合があります。行政は、地域のさまざまな情報発信を行い、住民と課題を共有することが重要です。その情報から住民との議論が深まり、真のまちづくりにつながるからです。

公費が無駄なく使われているか

 こうしたまちづくりには、必ずお金が動きます。そのための議論には、正しい情報が必要です。例えば、住民のお金で公共施設をつくるときなら、「ほかの地域ではどのくらいの費用でつくっているか」「その自治体の財政状況からみて適切か」「金額に見合う地域への効果はあるのか」といった情報です。現状を把握した上で、データを使った分析を行います。比較できる数値があれば、住民も客観的に判断しやすいでしょう。これは都市か郊外かにかかわらず、必要な考え方です。一部の議員などの思惑で無駄に公費が使われる事態を防ぐことにもなるからです。

交通から地域を考える

 例えば、京都はタクシーやバスが充実し便利な町ですが、慢性的な交通渋滞に悩まされています。理由の一つは、地域の特性として観光客が多いことです。この場合、バスの停車時間短縮のために、大型荷物を持ち込まないよう、預かりサービスや宿泊先などへの運搬代行サービスの宣伝を強化する、利用率に応じた便の増減、ルートの変更など、交通網を整備することで観光しやすくなり、渋滞解消の一助となるでしょう。まちづくりには、地域の実情を整理して、問題の根本的な原因を探る視点が必要です。


この学問が向いているかも 経済学、財政学、交通経済学

京都産業大学
経済学部 経済学科 准教授
倉本 宜史 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 あなたの住んでいる地域の良さを、よく観察してみてください。「ここには日本一おいしいと言われるお饅頭がある」といった身近なことでも構いません。そうした観察からの気づきは、きっとあなたの生活をより楽しく、豊かにしてくれます。
 気づきのアンテナを磨くためには、地元以外の地域のことも知って比較をし、違いを知ることが大切です。「田舎だからこう」「都会だからこう」というような決めつけた思考ではなく、それぞれの地域の良さを上手に活用するという考え方を養いましょう。

先生の学問へのきっかけ

 小さい頃から旅行が好きで、地元と他地域との違いに興味がありました。地元の大学に進学した私は、将来地元の行政に関わり、政治家になる夢ももっていました。しかし次第に方向性の違いを感じ、改めて将来を考えたとき、目の前の先生の存在に気づきました。財政学の専門家として、市役所や県庁など行政機関を相手に研究成果に基づいた助言を与え、経済学を基に意見を述べるアドバイザーをしていたのです。研究者としてデータを使った客観性のあるアドバイスを行う姿に憧れをもつとともに、学問の力を実感しました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

都市銀行営業/交通系コンサルティング会社営業/IT企業営業/専門商社営業/鉄道会社現業職(駅職員)/海運会社営業/総合建設業者地域貢献担当営業/ホテル接客業/広告会社営業/人材会社営業/地方公共団体事務

大学アイコン
倉本 宜史 先生がいらっしゃる
京都産業大学に関心を持ったら

 京都・洛北の地に位置する京都産業大学。甲子園球場の約15倍という広大な敷地に、文系・理系10学部を擁し、13,000名の学生がひとつのキャンパスで学ぶ総合大学です。この理想的な教育環境が学部・学科の枠を超えた学習や学生間の交流を可能にしており、活気あふれるキャンパスを実現しています。いろいろなタイプの人との出会いには豊かな人間関係を築き、互いに自己を大きく成長させる魅力があります。さまざまな夢や目標を持った学生が全国から集うキャンパスには、無限の可能性が広がっています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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