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講義No.10792

人が幸せに暮らす脱炭素の「まち」に何が必要か、科学的に考えよう!

2050年に温室効果ガスの排出量をゼロにする

 地球温暖化問題解決のため、2050年にカーボンニュートラル、すなわち太陽光などカーボンフリーエネルギーを増やし、エネルギー消費を減らすことで両者をつり合わせることが求められており、省エネへの取り組みも重要です。家庭部門では空気中の熱を利用するヒートポンプ給湯器などが開発されていますが、住宅そのものは建て替えるまでの年数が長く断熱化がなかなか進みませんが、2050年頃には断熱化が進み、暖房エネルギーが減少し居住者の健康も守ることができます。

電力が余っている時間に自動で洗濯

 カーボンニュートラルを実現するには、再生可能エネルギーの電力供給と、私たちが使う電力需要の釣り合いも大切です。そこで人間の行動をモデル化し、電力需要の時間変化を調べる研究が行われています。各家庭には30分毎の電力使用量をデータ通信するスマートメーターが順次設置されています。その使用量から起床・食事・入浴などの行動がわかり、電力需要をシミュレーションできるのです。それを活用すれば、電力が足りない時間には自動でエアコンの設定温度を1度上げるなどし、太陽光発電の電力が余っている時間に自動で洗濯や乾燥をすることも夢ではありません。

幸せなまちづくりでエネルギー消費が変わる!

 私たちの社会は、これからどんどん変化します。「まち」は、住宅・ビル・モビリティ(移動手段)で成り立っていますが、テレワークや通信販売の普及でビルや商業施設のエネルギー需要は減少するでしょう。また、電気自動車の普及で、電気自動車・充電設備とパッケージになった住宅も登場するかもしれません。
 現在、日本を代表する自動車メーカーや家電メーカーが「持続可能なまち」づくりに取り組んでいます。SDGsの理念も踏まえ、人が幸せになる暮らし方を明らかにして、工学の技術や方法でそれに必要なまちをつくることが、結果としてエネルギー消費を変え、温室効果ガスを全体でゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するのです。


この学問が向いているかも 環境工学、エネルギー工学

大阪大学
工学部 環境・エネルギー工学科 教授
下田 吉之 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校時代は勉強などやらないといけないことがたくさんあると思いますが、自分がやりたいことは、今できなくても常に考えておくことが大切です。「やりたい」と思うこと自体が好奇心を生みますし、挑戦するチャンスが来たらすぐに行動に移せます。それがスキルや経験にもつながります。
 大学では、留学・研究室での研究・専門分野以外の学び・サークル活動など、さまざまなプログラムが用意されています。チャンスが来たときに手を上げることができるよう、ぜひ高校生のうちにやりたいことを考えておきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代は放送部に所属し、アナウンスよりもメカに触ることが好きで、ミキサーで音楽などを編集していました。40年前は「環境工学」という領域が新しく、これから人類にとってとても大事な分野だと思い、進学しました。この学問では、技術からではなく、まず現在の環境の何が問題かを考えて、それに対して如何に答えを出すかを計画します。建築・都市・機械・電気・情報・デザインなど多様な分野と協働しながら、人類にとって重要な「カーボンニュートラル」や、まちのダイナミズムを担っていく、とてもやりがいのある分野です。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

エネルギー会社技術職/メーカー研究職/ゼネコン技術職/コンサルタント

大学アイコン
下田 吉之 先生がいらっしゃる
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 自由な学風と進取の精神が伝統である大阪大学は、学術研究でも生命科学をはじめ各分野で多くの研究者が世界を舞台に活躍、阪大の名を高めています。その理由は、モットーである「地域に生き世界に伸びる」を忠実に実践してきたからです。阪大の特色は、この理念に全てが集約されています。また、大阪大学は、常に発展し続ける大学です。新たな試みに果敢に挑戦し、異質なものを迎え入れ、脱皮を繰り返すみずみずしい息吹がキャンパスに満ち溢れています。

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