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講義No.10786

「欲しければ作ればいい」 ユーザーの声でイノベーションを起こそう

ユーザーの声がイノベーションを起こす

 企業がユーザーの意見を活用してイノベーションを起こす方法には3つほどのパターンがあります。1つはメーカーが主導するものです。無印良品の「体にフィットするソファ」はその成功例で、2003年の発売以来、主力商品であり続けています。2つめはユーザーが主体となってメーカーに働きかける例で、マスキングテープが有名です。塗装時の養生用に使うテープについて、ユーザーがカラフルな色遣いのものがほしいとメーカーに訴え、商品化されました。3つめはユーザー自らが商品を開発し起業する例です。双子の育児経験をもつ母親が安心して出掛けたいという思いから幼児2人を安全、快適に乗せられる自転車を開発しました。その方は販売に加え子育て支援も行っています。以下に述べる医療分野のユーザーイノベーションも、今注目すべき事例です。

医療分野での「ユーザー」は誰?

 ユーザーは、趣味が高じたり欲しいものがなかったりという理由から自ら商品開発をします。動機を調べると、ビジネスよりも人のため、自分も楽しみたい、いいものを作りたいという思いが大半を占めます。ただし、「欲しければ作ればいい」というのが難しい分野もあります。例えば、薬は有効性と安全性を確認する試験を行う必要があり、患者が個人で開発するのは非常に困難です。自分で作りたい薬は患者数が少ない希少疾患や難病などが多く、この試験に人が集まらないこともあります。そこで、患者グループが試験の企画や実施を支援することがあります。これもユーザーによるイノベーションといえます。

患者の生活まで発想を広げて

 医療の範囲を患者の生活まで広げると、障がいのある人が着脱しやすい服を考案した例、疾患で脱毛した子のために蒸れにくいウィッグ(かつら)を開発した例を見出せます。制約が多い医療分野だからこそ、ユーザーの声を生かす方法は広く模索されているのです。


この学問が向いているかも マーケティング、商品学

同志社大学
商学部 商学科 准教授
大原 悟務 先生

メッセージ

 大学や学部を選ぶ際に憧れやイメージなど、自分の思いを大事にしてください。好きな俳優がいて、その国に留学したい。これも進学の入り口です。ときめきや好きなものなど、理屈抜きの部分を大切にしてください。
 とはいえ、大学は憧れやイメージ、偏差値だけで選ばず、学問分野や内容、卒業生の就職先も調べて選びましょう。情報源を多様なものとし、先生、親、兄弟、親戚など、身近な大人の意見を聞くのもお勧めです。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代の私は、勉強が苦手なタイプでした。しかし、担任の先生から貧しいながらもイキイキと下宿生活を送った話を聞き、私も一人暮らしを望むようになりました。高校時代にラグビーをしていたので、当時ラグビー強豪校でもあった同志社大学に憧れ、目指すようになりました。大学卒業後は民間企業の営業職に就き、販売やマーケティングを経験しました。社会人として働くうちに「もう一度学び直したい」と思う気持ちが湧き上がり、大学院に進学しました。そのときに、学生と接する職業を志向していることがわかり、現在に至ります。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社マーケティング/化粧品会社営業/酒造会社商品企画/銀行営業/人材派遣会社営業

大学アイコン
大原 悟務 先生がいらっしゃる
同志社大学に関心を持ったら

 同志社の創立者新島襄は、1864年、日本の将来を憂い、国禁を犯して脱国、欧米で学び、帰国。そして、1875年、京都に前身となる同志社英学校を設立しました。現在、同志社大学の校地は2つあります。今出川校地は同志社大学の誕生の地であり、140年以上にわたる同志社の歴史を感じることができるキャンパスです。キャンパス内の5棟は国の重要文化財に指定されています。京田辺校地は緑豊かな自然に包まれ、79万m2という広大な敷地に最新の施設・設備を有し、現代建築の精緻さを誇る学舎が並んでいます。

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