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講義No.10782

ジャーナリズムとは何か? 果たす役割や意義から考える

民主主義と深く関わっている

 世界には、権力者が決めたルールに従うだけの社会が存在しています。そういう社会では国民は自分で考え判断しなくていいので、情報を報じるジャーナリズムは必要ありません。しかし、日本は民主主義の国です。主権者は国民で、18歳以上の人は選挙権を持ち、一人ひとりの行動によって国を変えることもできるのです。
 例えば、労働賃金を上げたいと声を上げることもできますが、そのためには最低賃金はいくらか、賃金が足りず困っている人たちはどうしているか、働く人の権利はどうあるべきか、などの情報が必要です。民主主義の国におけるジャーナリズムは、主権者が正しく判断し責任を持って行動するために必要な、真実の情報を提供する役割を果たしています。

ジャーナリズムは各国共通ではない

 民主主義国家においてジャーナリズムの果たす役割は同じですが、特に自治意識の強い欧米の英語圏と日本では、その考え方に大きな違いがあります。例えばイギリスやアメリカでは事件で亡くなった被害者も必ず実名で報道します。「この人のために何ができる?」とすぐに考える市民に対して、正しい情報を提供するためです。一方、日本では「報じられる側」への配慮が大きく、名前を出すことへの反発も強いため、報道に匿名やモザイクも増えています。情報を我がこととしてとらえ、自ら考えて行動する意識は、イギリスやアメリカの方が進んでいるといえるかもしれません。

世の中を変える調査報道

 放っておいたら報道されない問題や課題を、記者が独自の調査・取材で掘り起こし明らかにする「調査報道」は、ジャーナリズムの中でもとりわけ大きな意味を持っています。日本でも、政治と金の問題など、記者が暴かなければ知られなかったことも少なくありません。調査報道は民主主義に欠かせない貴重な判断材料となり、世の中を良い方向へ変えるきっかけにもなるのです。こうした報道について、みんなで考え、意見を述べ合える社会にすることは、主権者である国民に求められている大きな課題です。


この学問が向いているかも ジャーナリズム論

専修大学
文学部 ジャーナリズム学科 教授
澤 康臣 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 本や新聞を読んでください。きちんとした情報にたくさん触れて、自分の世界感をしっかり耕しましょう。おすすめは、効率よく集中して読むことができる紙の媒体です。誘惑に負けて脱線しないという確信を持てるのであれば、パソコンやスマホなどのデジタルを活用するのもいいでしょう。
 社会で起きている問題を我がこととしてとらえ、「世の中を良くするにはどうすればいいのだろう?」と真剣に考えている若者はたくさんいます。あなたもその中の一人なら、ジャーナリズムの役割について、ぜひ一緒に語り合いましょう!

先生の学問へのきっかけ

 私はニュースが好きな子どもでした。新聞やテレビの報道から、世界にも日本にも気がかりな事態がたくさんあることを知りました。もし戦争が起きたら大変なことになると子ども心にドキドキしながら、いつか自分も記者になり、ニュースを伝え、世の中を良くするために役立ちたいと思うようになりました。大学は文学部を選択し、ジャーナリズムに限らず、教育や歴史、ことばなど、興味の赴くまま多彩な学問を研究しました。その知識は、30年にわたるジャーナリスト活動において、大いに役立っていることは言うまでもありません。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

テレビ局総合職/新聞社記者/出版社/映像制作会社/メディア業界団体/広告代理店/印刷制作会社/デジタルコンテンツ制作会社/鉄道会社運輸職/アパレル/不動産開発会社営業

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澤 康臣 先生がいらっしゃる
専修大学に関心を持ったら

 専修大学は、1880年(明治13年)に経済科と法律科からなる専修学校として創立されました。「経済科」は日本初の、また「法律科」は私学で初の高等教育機関でした。2021年に創立142年を迎える、日本でも屈指の伝統を持つ大学です。社会科学、人文科学、総合科学、の3系統、8学部20学科からなる社会人文系総合大学として、「自ら問題を見つけ主体的に解決する知力」と「人間力」、「倫理観」を持った人材を育成しています。まずはオープンキャンパスの大学紹介や模擬授業に参加して、大学の雰囲気を体感してみてください。

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