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講義No.10780

数学の四則演算の基本的なルールの理由について、改めて考えてみよう

「0で割ってはいけない」のはなぜ?

 小学校の算数で、「割り算は0では割れない・割ってはいけない」と学んだと思います。では、あなたが小学校の教員だとして、児童から「どうして0で割ってはいけないの?」と質問されたら、どう説明しますか?
 「0では割らないルールがあるから」と言ってしまえば簡単ですが、その回答では、質問した子どもの算数に対する好奇心を伸ばしてあげられないでしょう。「ルールだから」で片付けるのではなく、0では割れない理由を、改めて考えてみましょう。

「0で割る演算」を考えると答えはいつも1つ

 「0で割れない」という表現は、実は正確ではありません。0で割ることを認めるとすべての数字が同じ値となります。例えば、10÷2=5という式は、10=5×2と同じ意味を表します。それではa÷0=bという式を考えるとどうなるでしょうか? これはa=b×0=0となり、どんな実数aも0と等しくなります。つまり計算をする意味がありません。そのため、0で割ってはならないというルールを決めたのです。
 同様の例として、「マイナス×マイナスはプラスになる」というルールも中学校で学ぶと思いますが、どうしてそういうルールがあるのか、あなたは説明できますか?

「ルールだから」で納得しない気持ちが大切

 位相幾何学という分野の数学の特徴は、図形を分類するための道具をつくることです。この分野で有名な問題の1つに「ポアンカレ予想」があります。この予想は100年近く未解決でしたが、2006年にペレルマンによって解決されました。このように、大学では高校で学ぶ内容よりさらに高度でダイナミックな数学を学ぶことができます。ただ、それらの数学を理解するためには、「そういうルールだから」だけで納得しない、数学の基本を追究する姿勢がとても大事です。特に教育者として、算数・数学教育に携わる場合には、児童・生徒の好奇心・向学心をしっかり伸ばすことができるよう、ルールの理由を考えることが大切です。

参考資料
1:原口忠之先生のYoutubeチャンネル

この学問が向いているかも 数学、数学教育学

奈良学園大学
人間教育学部 人間教育学科 准教授
原口 忠之 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 あなたは、「数学」の授業は好きですか。もしもあなたが、「将来は中学・高校の数学の先生になりたい」という夢を持っているなら、高校までで学ぶ微分・積分、ベクトルなどを、しっかりマスターできるように頑張ってください。大学で学ぶ数学の基礎となります。
 将来、教員になったとしても、中学・高校の授業で大学レベルの数学を教えることはないでしょう。大学で学ぶ抽象的な数学を理解し、数学的な概念の背景を知ることで、生徒のどんな質問にも的確に答えられる、頼れる教員になれるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 私は子どもの頃、親に叱られるくらい算数が苦手でした。しかし小学5年生の時の担任の先生の授業が非常に面白く、算数の成績が突然あがりだしました。これをきっかけに算数が好きになり、年を重ねるごとに将来は数学に携わる職業に就きたいと考えるようになりました。大学4年間では数学はわかりませんでしたが、進学した大学院で数学の面白さを再発見したのです。大学院生のときに、非常勤講師として高校教員を4年間勤めたのですが、教えるよりも研究することを仕事にしたいと感じ、研究者の道を進み始めました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教諭(中学・高等学校教員)

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原口 忠之 先生がいらっしゃる
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 豊富なカリキュラムと、実践を通して社会を学ぶプロジェクト演習、充実したキャリア教育体制のもと、高度な専門学術知識に裏付けられた実践力を有する人材を育成します。国定公園内に位置する自然豊かな環境、大阪や奈良の中心街へも約30分というアクセスの良さも魅力です。実践経験豊富な教員がアドバイザー制度のもと、一人ひとりを全面バックアップ。好奇心や探求心に応えるキャンパスでの数多くの出会いが、あなたの可能性を伸ばします。

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