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講義No.10745

なぜ大学名だけが問われ、何を学んだかを問われないのか

何のために勉強するのか

 あなたは、何のために勉強をしているか考えたことがありますか。もし将来就きたい職業ややりたい研究があるなら幸せです。今行っている勉強の意味を見いだせるからです。しかし目的がなければ、能力を身につけている実感を持てないでしょう。確かに勉強すれば難関大学に入れるかもしれませんが、重要なのは目的のための能力を身につけることであって、難関大学に入ることではありません。目的がないまま大学に入っても、4年間を無駄に過ごすことになりかねません。

身につけた能力を問わない社会

 これはある意味しかたないのかもしれません。いまだに、世間で問われるのは大学名という傾向があります。採用の際、応募者に大学で何を研究したかを問わない企業もあります。大学名がわかれば、その人の能力がわかるというある意味での「合理性」があるからです。そのほうが人材を選ぶのも簡単です。このような社会の風潮がまだまだ残っているので、ますます「何のために勉強するのか」という問いがないがしろにされてしまいます。こうした考え方が日本社会では支配的であったため、職業のための教育=職業教育が軽視されているのかもしれません。

一度立ち止まり、何ができ何をしたいか考える

 ただ、教育で身につけた能力を重視しない状況はほころびを見せています。大学卒業後も正規雇用に就けない人や、学校を途中でやめてしまう人たちの存在がそれを示しています。もちろん、職業が人生のすべてではありません。しかし、一度立ち止まって自分は何ができるのか、何をしたいのかを考える機会が必要です。何でもできる必要はありません。自分には「何か」ができる、そういった実感は重要です。いま、大学も企業も様々な情報を積極的に発信しています。それらの情報は「何か」ができることを考える材料になり得ます。


この学問が向いているかも 教育社会学

愛知教育大学
教育学部 教育科学系 学校教育講座 准教授
片山 悠樹 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校生の間に、一度立ち止まって自分に何ができるのか、何をしたいのかを考えてほしいと思います。まわりに流されることなく、自分に問いかけることが大切です。他人が自分の人生を決めるわけではありません。自分の人生であることを忘れないようにしてください。
 今はインターネットで調べれば多くの情報を得られます。ただし、多くの選択肢があっても、その内容を理解しなければ、自分にとって必要な選択肢を絞ることは難しいです。

先生の学問へのきっかけ

 高校までの私は、なぜ勉強をしないといけないのかを疑問に思っていました。授業を受けても、それで何ができるようになるかイメージを持てなかったのです。しかし、なぜこのような状況になっているかは、私にとって根本的な疑問で、それを明らかにするために教育学部に進みました。目的を掴めないまま学校に行き、何となく仕事を選んでしまう人が少なからずいるという状況ですが、今もあまり変わりません。その中で何のために学ぶのかという教育は、個人の幸福のため、社会発展のために重要な視点だと考えています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教員(小学校、中学校)/公務員(市役所)/NPO職員など

大学アイコン
片山 悠樹 先生がいらっしゃる
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 国立大学法人愛知教育大学は、教員養成を主軸とする教育学部1学部からなる教育系単科大学です。
 国立大学の教員養成課程の卒業生の教員就職者数・率は、毎年トップクラスを維持しています。
 また、環境重視型のエコキャンパスの創造に取り組んでおり、全国にある教職員数500人以上の国立大学60大学中、愛知教育大学は、2006〜2007年度の床面積及び一人あたりエネルギー使用量が最も少ない大学として評価されています。

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