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講義No.10741

プログラムは書けなくても、理解できる人を育てる教育を

コンピュータを使う前の大事なこと

 プログラミング教育では、コンピュータを使う前の「考える段階」が重要です。プログラムがどのような考え方で作られているのかを理解し、筋道を立てて考える練習から始めます。思った通りにいかない場合は、原因を考えて出口を探ることに思索の価値があり、試行錯誤がすべて経験になるのです。小学校では身の回りの問題をプログラムで解決できることを体験し、中学校ではものづくりとしてシステムを学び、高校では技術活用の中で高度に発展させていきます。このようにプログラミングを一貫して学ぶ仕組みづくりが進んでいます。

技術視点の工学、人視点の教育

 同じプログラミングでも、工学と教育では視点が異なります。教育では先端技術であるプログラミングをどうやって取り入れて、子どもたちにわかりやすく教えるかというところが一番注力する点です。技術そのものの理解というよりは、使う人が、技術のメリットデメリットを判断できるように工夫しなければなりません。例えば人工知能が画像認識をできなかったとき、技術で解決しようとするのが工学の視点で、なぜそういう間違いが起こるのかを理解してどう使うべきかを考えるのが教育の視点です。

地域活性化のために

 地方都市の活性化のために、ICT(情報通信技術)やデジタルサイエンスを活用した課題解決が今後ますます大事になるでしょう。地元で生活する人たちがテクノロジーを活用して行政サービスや社会課題、地域課題を解決できれば地域は活性化します。必ずしもプログラムが書けなくても意味がわかる人材や、プログラムができる人と地域とを結びつけて課題解決ができる人材の育成が必要です。
 さらに、地域創生をしていこうという人には課題に気づく力が必要です。課題とは、自分が考えている理想的な状態と現状とのギャップですから、まずは理想を思い描き、現状とのギャップを埋めるために何が必要かを考えなければなりません。こうした力を養うためにも、プログラミング教育は必要なのです。


この学問が向いているかも 教育学、プログラミング教育学

上越教育大学
学校教育学部 学校教育研究科 教授
大森 康正 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私が大学を選ぶ頃は、日本で人工知能のブームが始まる少し前でした。大学の志望理由は、その大学に人工知能の研究をしている有名な先生がいたことでした。人工知能に夢を持ち、大学時代に研究していた内容や考え方は、その後の人生にとても大きな影響がありました。あなたも、まずは何でもいいからチャレンジしてほしいです。自分から動けば、やりたいことのために何をすればいいのかは自ずとわかってきます。また、「自分なんて」と思わずに、希望や夢を持ってください。私自身、夢を追いかけたことでここまでやってこられました。

先生の学問へのきっかけ

 初めてプログラミングに触れたのは私が高校生の頃でした。兄がパソコンを買ってきて、パソコン雑誌に載っていたゲームのプログラミングをしていました。それで一緒に遊んだのが最初です。自分で考えてプログラムを作ったのは高校3年生の時です。学校の理科の部屋にあったプログラミングができる電卓で、もぐらたたきのようなゲームを作り、それを文化祭の時に展示しました。子ども達が楽しそうに遊んでくれたのがとても嬉しくて、それをきっかけに大学も人工知能やコンピュータを学べるところを探しました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教諭(中学校・技術)/大学教員

大学アイコン
大森 康正 先生がいらっしゃる
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 上越教育大学は、人間的な視野と総合的視野に立ち、21世紀の教育を担う中核的指導的な教員の養成をめざしています。トップクラスの教員採用率を誇り、全国各地から学生が集まっています。これからも教員の育成と現職教員の研鑽の場を提供していくことは不変です。そして教育は子どもの心を豊かに育て、国を支えます。

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