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講義No.10714

コロナ禍の観光業 ピンチをチャンスに転換していくために

コロナ禍で変わった観光業

 あなたは新型コロナウイルスの感染拡大により、日本の観光業は「もう終わった」、「先が見えない」と思っていませんか。決してそうではありません。将来、観光が回復局面に入った時に備え、今は新しい視点から戦略を検討する時期であり、大学発の新たな観光のカタチを提言するに相応しい時です。新型コロナウイルスの流行により、インバウンド(外国人観光客)は激減し、インバウンドを軸としたわが国の観光振興は難しくなりました。一方、日本人の旅行も、「三密」回避や在宅勤務、オンライン会議等を背景にツアー旅行や職場の旅行を中心に大きく減少しています。このような変化のなかで、期待されるのは個人客の獲得ですが、地域も観光業者も十分に対応できているとは言えません。

求められる新しいニーズへの対応

 コロナ禍以前は、黙っていても団体客は来てくれました。しかしながら、今は、観光地サイドから個人客に来てもらうためのアプローチが必要です。そのためにはマーケティングの知識を活用して、アンケート調査を通じ、観光に対するニーズを正確に把握することから始めなければなりません。例えば感染リスク対応を真っ先に求めているなら、人手による対応だけでなく、AIやアプリを駆使した非接触型のサービスを導入するなど、最新の技術による最大限の感染リスク体制を整備しアピールしていく必要があります。

新たな観光のカタチの構築へ

 新しい生活様式の推進により、今後、窮屈な都会生活から脱出し、地方でリモートを活用して仕事を行っていく個人も徐々に増えてくるでしょう。風光明媚な観光地はまさにそうしたワーケーションに最適な場所です。しかしながら、このようなニーズに応えていくためには、長期滞在を前提とした客室の整備や、通信環境の改善なども必要になってきます。結果として、長期滞在が移住に繋がれば、地方にとっては都会への人口流出の歯止めになります。今こそ、行政と地域、観光関連事業者が一体となって、新たな観光のカタチを構築していく必要があるのです。


この学問が向いているかも 観光イノベーション学

静岡県立大学
経営情報学部 経営情報学科 教授
八木 健祥 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 あなたの住んでいる地域を知り、誇りを持ってほしいと思っています。日本の人口減少が進むなかで、地域の担い手になるのは若い人だからです。斬新な発想に基づき多面的な視点から提言することで、今は低迷している地域も発展のチャンスを掴む可能性があります。
 もちろん、華やかな場所や都会へのあこがれもあると思いますが、いずれは自身が生まれ育った「ふるさと」に戻り、「ふるさと」の発展に力を貸して欲しいと思います。是非、大学で学び、そこで得た知見を生かして、地域を支える人材になってください。

先生の学問へのきっかけ

 大学卒業後、日本銀行に就職して地域の景気調査を担当しました。この間、長崎支店赴任時には、雲仙普賢岳の噴火で観光業が打撃を受けました。その際、行政や地域と連携して、復興をサポートしました。札幌支店赴任時には、銀行破綻を機に、多くの観光関連企業が倒産しました。北海道観光の立て直しに向け、その企画立案に協力しました。こうした経験が今の研究に役立っています。今、観光業はコロナ禍で大きな転機を迎えています。マーケティングやデータサイエンスを活用した新たな観光戦略について研究を進めています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

金融機関地方創生担当/地方公務員観光政策担当

大学アイコン
八木 健祥 先生がいらっしゃる
静岡県立大学に関心を持ったら

 静岡県立大学は、5学部9学科を有し、国際化・情報化・高齢化・環境問題という21世紀における最重要課題を展望しつつ、新しい時代を支える有為な人材の育成を目的としています。自主性や公共性を強く意識し、地域社会からの評価を得られるように、大交流時代において選ばれる大学を目指します。研究分野では、文科省のグローバルCOEプログラムに採択され、研究レベルが国内トップクラスといえます。

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