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講義No.10699

どうしたら子どもたちは社会科を好きになる?

大事なのは自分のレンズで社会を見つめること

 どうしても「社会科=暗記」というイメージが強いですが、小学校における社会科の本質は、自分なりのレンズを用いて社会を見つめ、物事の背景にある工夫や努力、意味などを感じ取ることにあります。暗記よりも、このような社会的見方・考え方を養うことが大事です。この「自分なりのレンズ」を鍛えるには、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ち解決する経験を積むことです。精度のいいレンズを持っている子どもは多くの情報を読み取り、物事の奥にあるバックボーンを感じられるようになります。

自ら考えることから学びは始まる

 疑問を持つ経験を積むために、授業ではまずひとつの例を挙げ、それについて自由に考えてもらうことから始めます。例えば子どもたちにいくつかの都市の衛星写真を見せて、共通点をみつけてもらいます。多くの都市が碁盤の目のように作られていることに気づくでしょう。なぜかというと、それらの都市は戦争や災害を経て、計画的に作り直したからです。大きな道路で土地を区切ったうえで必要な施設を作り、道路の下には地下鉄や駐車場、雨水をためる貯水槽が造られるなど人の知恵が集められています。数枚の写真を入口に、都市がどんな未来を見据えて造られたかを学べるのです。

大事なのは楽しく学ぶこと

 今も昔も社会科の学びの基本はフィールドワークです。歴史を学ぶにしてもただ教科書を追うのではなく、名所旧跡、遺跡などに足を運ぶことでより印象に残り、疑問も生まれやすくなるのです。また近年はインターネットやICT(情報通信技術)を活用して、教師がカラー写真やイラスト入りの資料を簡単に作れるようになりました。社会科が苦手な子どもは暗記が得意ではない傾向がありますが、こうした資料を使うことでより視覚的に、遊び感覚で覚えることができます。知的好奇心を刺激することで社会科が好きになり、楽しんで覚えたことは10年後、20年後も記憶に残っているものです。簡単に情報が手に入る時代だからこそ、自分で得た生の情報を大切にしてほしいものです。

参考資料
1:あなたも社楽人に

この学問が向いているかも 教育学、社会科教育学

名古屋芸術大学
教育学部 子ども学科 ※2022年4月 名称変更予定 准教授
土井 謙次 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 教師の毎日はドラマチックな出来事の連続です。特に小学校は波が激しく、淡々と日々が過ぎていくことなどありません。大変な仕事ですが、達成感も大きいものです。職場としても改革が進み、きちんと休みを取り、自分の時間が持てるようになりました。インターネット環境も整備され、これまでより格段に仕事がしやすくなっています。
 教師という仕事は、好奇心旺盛な人に向いています。あなたも興味があるなら、ぜひ日本の将来を担う子どもたちを育ててもらいたいです。

先生の学問へのきっかけ

 小学校高学年のときの先生がヒッチハイクで日本一周をしていて、社会科の授業では地図帳片手に当時の思い出を面白おかしく話してくれました。それが記憶に残っていたのか、自分も学生時代に日本中を回り、そして社会科の教師になっていました。子どもの頃から漠然と、自分も社会科の教師になると考えるほど影響を受けていたのです。
 今でも、よく工場などに見学に行きますし、人や組織などの裏側に密着した番組が放送されていたら必ず見ます。社会で起きている出来事の裏側を知ったり、どうなっているのかを考えたりするのが好きなのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教諭(小中高等学校)/保育士/官公庁都市計画 など

大学アイコン
土井 謙次 先生がいらっしゃる
名古屋芸術大学に関心を持ったら

 名古屋芸術大学は全国でも数少ない芸術系総合大学として1970年に開学し、多くの皆さまに信頼される大学であり続けるため、新たな取り組みを積極的に展開して参りました。2017年に名古屋芸術大学はこれまでにない大胆な学部改編を行い、時代に呼応する新しい学びをスタートしました。更に2022年には人間発達学部子ども発達学科の名称を変更し、多様化する教育課題と向き合い、それらに対応できる専門性を備えたスペシャリストの養成を目指します。時代や社会が求める学びやスキルを的確に身につけることができる学びの場です。

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