科学技術史、科学社会学
新潟大学
創生学部 人文社会科学系 教授
佐藤 靖 先生

近年、科学技術の進展のスピードが速くなってきています。また、科学技術が私たちの仕事や生活に直接関わりをもつようになっています。いまは、科学技術に一定程度関心をもたなければ活躍することが難しい時代だといえるでしょう。一方で、科学技術に直接関わる仕事をする人も、社会とのつながりを認識し、科学技術が社会のなかで果たすべき役割について考えることが必要になってきています。これから大学で学ぶあなたは、自分の専門だけではなく、ぜひ幅広い視点をもち、将来の社会を見据えて主体的に学んでいって欲しいと思います。

学生時代は理数系科目に夢中になっていました。数式や物理法則には美しさと驚きがあり、そこに世界の真理があると思っていたからです。しかし当時の日本では理系の専門家になっても社会での活躍の場は狭いように思われました。科学技術は社会のなかでどういう位置づけにあるべきかを考えるようになり、大学卒業後はいったん公務員になって、その後アメリカに留学し科学技術の歴史を学びました。
いまではこれらの経験を全てあわせるような形で、科学技術と社会との関係について、時代の変化を見据えながら幅広く研究しています。

公務員(県庁職員)/会社員(小売、都市開発、企画、制作など)