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講義No.10676

国際関係~平和で持続可能な世界を作るという視点から~

国際関係とは人の営み

 国際関係と聞くと、国と国との関係と考える人が多いかもしれません。確かに、国際社会が主権国家のみから成り立っていると考えるのであれば、国と国との関係といえなくもありません。ただし、実際はどうでしょう? 国際関係学では、国連、国際の平和と安全保障、市民社会・NGO、人権保障のメカニズム、地球規模問題へのアプローチ、開発問題へのアプローチ、国際経済のグローバル化といった問題がよく取り上げられます。これらの問題の解決に携わっているのは国家だけでしょうか?

国際の平和と安全

 日本人医師、中村哲さんは30年にわたりアフガニスタンで医師としてだけではなく、旱魃に苦しむ人々のために1600本もの井戸を掘り25.5キロにおよぶ用水路を作り、アフガニスタンの一角に緑と人々の生活と平和を蘇らせた人物です。国際の平和と安全を考えるとき、彼の人生から学ぶべきことは非常に沢山あるのですが、ここで特に取り上げたいのは、彼が常に持続可能であるかどうかを考えながら支援を行っていたということと、平和を作るのは軍事力ではなく信頼関係であると信じ、それを実践していたことです。

平和で持続可能な世界の実現を目指して

 2021年1月核兵器禁止条約が発効しました。この条約ができた背景にも市民社会の活発な活動があります。核兵器が使われたら、その甚大な影響を受けるのは、人間だけではありません。動物や環境、ひいては地球全体を滅ぼす可能性もあるのです。つまり、核兵器の問題も地球の持続可能性に直結している問題ということになります。昨年、国連創設75周年を記念して作成されたビデオの中で、グテーレス国連事務総長は、新型コロナ感染症も含め、現在世界が直面している様々な問題について、「我々が辿ってきた道の先は行き止まりで、やり方を変える必要があると自覚すべき」と述べています。既定路線にとらわれず、平和で持続可能な世界を実現するために、国際社会の一員として我々一人一人に何ができるのかを考えていく必要があります。


この学問が向いているかも 国際関係学

大阪女学院大学
国際・英語学部 国際・英語学科 教授
樋川 和子 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 25年以上外交官として国際関係に携わりましたが、これほど複雑で、でもやりがいのある分野はないと今でも感じでいます。国際関係とか国際関係学、ましてや平和・安全保障などというと、どこか遠い世界の話と思われるかもしれません。しかしそんなことはないのです。この地球に生まれたあなたは、既に国際社会の一員です。国際関係というものは、国際社会の一員である一人一人の営みから成り立っています。「国際の平和」は「あなたの平和」でもあります。これはどういうことでしょうか? 一緒に考えてみませんか?

先生の学問へのきっかけ

 外務省軍備管理・軍縮課に在籍中の2003年、アメリカがイラクを攻撃しました。その後IAEAは、イラクには核兵器開発計画はなかったと発表します。「ない」と証明するのはとても難しいことなので、それを言い切ったIAEAという組織に私は強い関心を持ちました。そこで、IAEAの本部があるウイーンのポストに応募し、それ以降イランの核問題や、核軍縮・不拡散に取り組むことになります。これら10年以上にわたる経験を学問的にまとめたいという思いが強まり、現在は研究者として核兵器廃絶を実現するための研究を行っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

通訳・翻訳/英語教員/商社/海外に拠点を持つあるいは海外取引の多いメーカー/金融・保険/旅行・観光/エアライン客室乗務員・グランドスタッフ/情報・通信/公務員/法務省/NGO職員など

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樋川 和子 先生がいらっしゃる
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 大阪女学院大学では、世界で起こっているトピックに、学生が真剣に取り組み、「ことば(英語)」で考え発信します。「トピックを見る」ことに終始せず、観る・視る・診る・看るというように、自らその問題に関わっていくという姿勢を貫いているのが大阪女学院スタイル。「誰かのために」使える英語を目標に、共にがんばるあなたを歓迎します。

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