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講義No.10658

悩める看護師をサポートし、医療の仕組みを改善する看護管理

看護師も悩みを抱えている

 看護職の役割は患者さんをケアすることですが、看護職自身も悩みや課題を抱えています。その解決に向けて一緒に考えて働きやすい環境を創っていくのが看護管理者です。医療の高度化にともない看護職にも専門的な知識と技術が求められます。また現在は医師、看護師、薬剤師、栄養管理士、介護士などの多職種によるチーム医療が中心なので、それにともなうコミュニケーション不足も新たな課題となっています。

悩みを解消する研修

 このような悩みや課題に対しては、早期に問題を発見して対処することが求められます。チーム・メンバーが発するSOSのサインに気づき、SOSの中身と丁寧に向かい合うことが重要です。そのために行われているのが中間管理職を中心としたサポートの仕組みと研修です。資格を取る前の基礎教育で不足している部分を補うための継続教育も充実してきました。また、新人に対しては先輩とペアを組んだり、チームでフォローしたりして、働きながら成長を支える体制を整えています。一方、チーム医療で重要なのは、患者さんの課題や目標を共有していくためのカンファレンスやクリニカルパスといった仕組みを活用していくコミュニケーション技術です。これは各部門の連携や医療の質を高めるためにも重要で、これらの仕組みの責任者である中間管理職に対してもさまざまな研修プログラムが整備されてきています。

働きやすい環境へ

 看護職の環境は変化しています。認定看護師や専門看護師などの高い専門領域をめざす人もいれば、さまざまな部門での経験を活かせるジェネラリストをめざす人もいます。働き方も多様化し、子育て中の看護師の再就職も容易になっています。仕事が多様になれば新たな研修や仕組みづくりが必要です。例えば看護職のストレスは、昔は自分自身で解決することが当たり前でしたが、現在は組織対応する法整備がされています。しかし法律ができれば解決するわけではありません。社会の仕組みを現場で働く一人ひとりが輝く仕組み創りに活かすために看護管理学があるのです。


この学問が向いているかも 看護管理学、看護学、産業保健

高知県立大学
看護学部 看護学科 教授
久保田 聰美 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 あなたの生活の中で感じるモヤモヤとした違和感を大事にしてほしいです。それはなんでもかまいません。例えば、身近にある学校の校則や、人間関係での問題などを他人事にせずに、どうすれば解決できるかを考えてください。それが環境の変化につながります。
 私は、医療現場以外の人たちとも交流する場を大切にしています。その場にはさまざまな悩みがあります。解決が難しい問題もあります。それでもそのような悩みを自分ゴトとして、共に考える姿勢を大切にしています。その姿勢が、自分自身を大切にすることにつながると信じています。

先生の学問へのきっかけ

 私は、身内に医療従事者が多い環境で育ったため、医師に対しても対等な関係で発言するのが自然だと考えていました。そのような価値観が、現状の看護職の労働環境にある課題に興味を持つようになった原因かもしれません。学部の臨床実習のときも、看護そのものよりもチーム医療の在り方に関心をもちました。看護師にとって患者さんのケアは大切ですが、それだけでは医療の質や看護師の満足度は上がりません。医療にあるさまざまな役割分担をいかにつなぐかが大切で、それにはバランスが必要です。そうしたことを研究し実践しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

看護師・保健師(病院・行政・一般企業)/養護教諭(小中高等学校)/助産師/訪問看護等の株式会社経営

大学アイコン
久保田 聰美 先生がいらっしゃる
高知県立大学に関心を持ったら

 高知県立大学は、文化学部、看護学部、社会福祉学部、健康栄養学部の4学部で構成しています。高知県は全国と比較して、高齢化で10年、人口減少で15年も先行しています。少子高齢化社会や南海トラフ地震対策など山積する課題を乗り越えて、未来の社会をどう形成するかに、学生と教職員は真剣に取り組んでいます。全学生が地域で活動し、地域の人々とともに学びあう教育に力を入れており、卒業後には、学部で身につけた専門知識を生かして地域で活躍できる人材となることをめざしています。

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