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講義No.10384

メンタルヘルスの課題を抱える人を支援する「精神保健福祉士」

精神保健福祉士の役割

 精神疾患を持つ人を支援する「精神保健福祉士」という国家資格があります。対象となる病気は、精神科の病気である統合失調症、うつ病、双極性障害(躁うつ病)など多様です。薬物やアルコールなどの依存症などメンタルヘルスの課題を抱えて生きにくかったり引きこもったりしている方々も対象です。病気そのものは病院での治療で治るのですが、病気の影響で学校や仕事に行けなくなり、人や社会とのつながりが切れてしまうことがあります。そのような場合、治療しながら、安心して暮らせるよう、また将来が見通せるように精神保健福祉士は相談にのっていきます。

やりたいことを見出し実現する

 精神保健福祉士は、患者さんがまた新たな目標を見つけて、ひとつひとつ実現できることを大切にしています。かつては、病気が悪化しないように、ストレスになることは避け、望みを持つこともあきらめ、治療に専念することばかりが優先されていました。また精神科の病気に対する誤解や偏見もありました。しかし、今は患者さんがやりたいこと・できることを見出し、それを実現していく方針に変わり、人としての権利を保障する動きがみられるようになってきました。精神保健福祉士は患者さんの想いを聞き、それを実現するにはどうすればよいか、ご本人らしさを尊重しつつ、一緒に考え、サポートしていくのです。

求められる知識とスキル

 精神科の病気をすることによって生活に大きな影響を受けている時には、経済的支援などさまざまな公的支援制度があります。精神保健福祉士はこのような情報を適切に提供していきます。また、患者さんのご家族への支援も行います。親など家族が集まって、生活の悩みや対応を語り合い、情報を共有して問題解決に役立てています。これをグループワークといいますが、精神保健福祉士もグループワークに参加して、語ることを促し、時には専門家として提案することもあります。このように、精神保健福祉士は患者さんに寄り添いながら、生活全体を支援する役割を担っているのです。


この学問が向いているかも 社会福祉学

久留米大学
文学部 社会福祉学科 准教授
坂本 明子 先生

先生の著書
先生がめざすSDGs
メッセージ

 人にとって学ぶことは大切です。学ぶことで自分を知ることができ、自分の将来を拓くことにつながるからです。コロナ禍などの状況においてもそれが言えます。自分や自分の身近な人に困難なことが起きた時、「なぜ、このようなことが起こったのだろう」「どうすれば、この問題を解決できるのだろう」と考えるかもしれません。その問いの答えを見出すために、情報、知識や学問にアクセスすることで未来がかわります。
 あなたも興味のあることや解決したい課題に出合って、わかりたいと思うことに手を伸ばしてみてください。

先生の学問へのきっかけ

 社会的に弱い立場に置かれやすい人たちの相談にのりたいという気持ちから、大学の社会福祉学科に入りました。4年生の時、相談室での実習で、アルコールなど依存症の患者さんや家族を対象としたグループに参加して、ソーシャルワーカーの行うグループワークのすばらしさに感銘を受けたことから、精神科病院に勤務して、精神障がい者を支援する道に進みました。個別の支援だけではなく、グループワーク活動の促進に取り組み、メンタルヘルス関連の海外の新しい手法を紹介する活動も行っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

精神保健福祉士(精神科病院、総合病院、大学病院、社会福祉施設、市町村の障がい担当など)

大学アイコン
坂本 明子 先生がいらっしゃる
久留米大学に関心を持ったら

 92年の歴史と伝統を積み重ねた久留米大学には、文学部・人間健康学部・法学部・経済学部・商学部・医学部の6学部13学科、大学院4研究科そして20の研究所・センターなどがあります。「個性尊重、資格取得、地域貢献、国際感覚の育成、高度情報化への対応」を重視し、多くの優秀な教授陣が学生一人ひとりの能力を伸ばしながら、社会への適応力を育み、ゼミナールを中心とした授業で、教員と学生の触れ合いを大切にしています。文系・医系の両キャンパスに新たに教育・研究棟が完成し教育環境もさらに充実しました。

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