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講義No.10360

「旅行商品」はカタチのない、繊細かつ情緒的なもの

同じ旅行でも感じ方はさまざま

 旅行の楽しみ方は十人十色です。同じ場所でも四季や時間により違う表情があり、同じ人でも、年齢を重ねれば旅先での感じ方も変わります。
 旅行をする際は、移動手段や宿泊施設を手配し、過ごし方を計画します。訪れる予定の施設に予約が必要な場合もあるでしょう。パッケージツアーは、旅行業者がそれらの手配を一括して行い、企画して参加者を募る商品です。商品と言ってもカタチはないので、パンフレットやホームページの写真や文章などのイメージで販売を行います。同じ旅行をしても、人それぞれに感じ方や受け取り方が異なることから、満足度は一様ではありません。非常に繊細で難しい商品と言えるのです。

ターゲットごとに違う旅行の魅力づけ

 旅行業者は対象の年代ごとに旅行商品のアプローチ方法を変える必要があります。10~20代の若い世代は出費を抑えたい傾向にあるので、価格(安さ)が魅力になります。上の世代では、興味のある分野には出費をいとわない人が増えます。子育てが終わった世代には、パンフレットの感じが良い、添乗員の写真が載っていて安心感を与えるなどの付加価値をつけると、値段が高くなっても選んでいただける傾向があります。ターゲットごとにアプローチの仕方が違うことが観光マーケティングの難しさのひとつです。

サスティナブルツーリズムを見据えて

 最近は、何かを見るだけでなく、「交流」や「体験」が旅行のキーワードになっています。今までは観光客が一方的にコンテンツを消費していくものでした。しかし、ひとつの観光地にキャパシティ以上の観光客が押し寄せるオーバーツーリズムが起こると、交通渋滞やごみ問題、環境破壊が起こり、地元住民の生活が難しくなることもあります。国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の1つ「つかう責任」は旅行も例外ではありません。観光地への入場制限などで環境を守り、地元住民との交流や郷土文化の体験なども取り入れた「サスティナブルツーリズム(持続可能な旅行)」も模索されています。


この学問が向いているかも 観光学、観光経営学

帝京平成大学
人文社会学部※2022年度より、名称変更予定 観光経営学科 准教授
有松 弘行 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 旅行商品はとても繊細で情緒的なものです。同じ旅行を体験しても、満足度は人それぞれです。その分、旅行業や観光産業は奥が深く、やりがいがあります。例えば、旅行会社でパッケージツアーの企画を立てる際には、自分の知識や趣味、得意分野を生かすことができます。自分の持っているポテンシャルを生かせる業種はなかなかありません。
 旅行は人の暮らしの一部でもあるため、時代の流れの中でさまざまに変化しながら発達していきます。魅力のある旅行や観光を考えるために、あなたもぜひ豊かな感受性を養っておきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 大学卒業後に入社した旅行会社では、新入社員でも商品を作ることができたので、F1が好きな私はF1観戦ツアーや、ゴルフのマスターズ大会に合わせたツアー、好きな歌手のコンサートツアーなどを企画しました。自分が興味のあるものを商品に直結することができるのは旅行会社特有のものです。もちろん、魅力ある商品にするには、お金を払って参加するお客様のニーズをきめ細かく取り入れることも必要です。機能性や質の良さなどが判断できる実物の商品と違い、情緒的な部分が価値になるというのが旅行のマーケティングの面白さです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

旅行会社/ホテル/旅館/航空会社/鉄道会社/バス会社/テーマパーク/ブライダル会社/観光協会

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有松 弘行 先生がいらっしゃる
帝京平成大学に関心を持ったら

 「実学の総合大学」、帝京平成大学。
 首都圏の4つのキャンパスには、あなたの学びたい思いに応える医療からグローバルまで5学部19学科の学びがあり、約10,000人の学生が学んでいます。各キャンパスではそれぞれ、地域の医療や暮らしに関する拠点となる施設・環境を整え、学びに応じた実学教育を展開。学生は実習を積み重ね、実践能力を身につけています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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