建築意匠学、建築歴史学
大阪工業大学
ロボティクス&デザイン工学部 空間デザイン学科 准教授
妻木 宣嗣 先生

あなたは、進路について悩んでいるかもしれませんね。私がうっすら自分の進みたい道が見えてきたのは高校2年生の終わり頃でした。道が見えない間は、いろいろな物事に触れてみるとよいでしょう。だんだん、何かが見えてくると思います。焦る必要はないですが、何もしないわけにもいきません。
いろいろな機会を積極的に利用しながら考え続けることが大事です。私が研究しているデザインの面白さは、世の中のあらゆるものがデザインされているという事実そのものにあります。あなたにもデザインの面白さを知ってもらえるとうれしいです。

設計事務所を経営していた父の影響で、建築やインテリアに興味を持ったことから、大学では建築学科を選びました。そして大学1年生のとき、テレビの取材を受けた父に誘われて同行し、鳥取県にある三佛寺投入堂という絶壁のくぼみに建てられたお堂を目にしました。次に見たのは兵庫県の浄土寺浄土堂で、こちらは構造材ばかりで化粧材のない、一切の過不足がない空間で、どちらも他に類のない独自の建築でした。
ここから日本の伝統建築の魅力と面白さに目覚め、デザインの不思議に迫りたいと現在の研究の道に進むことになりました。