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講義No.10066

文化とともに発展する建築材料「コンクリート」

コンクリートは便利な建築素材

 現代の建物の多くはコンクリートを使って建てられています。コンクリートは硬化剤であるセメントと、砂や水でできているため、安く大量に手に入りやすいという利点があります。また、最初は柔らかいので自由に形を作ることができます。固まると十分な強度を発揮し、重さを支え、地震にも強い構造の建築物が造れます。

遺跡から発掘されるコンクリート

 コンクリートは古くから使われてきた建築材料です。中国の遺跡からは約5000年前のコンクリートが発掘されました。この床に使用されたのは炭酸カルシウムを焼いて粉末状にし、固めたことがわかっています。コンクリートの硬化剤であるセメントは石灰石、粘土などを焼いて作った粉末です。これに水を加えると水和反応を起こし硬化します。古代の人は石灰石の上でたき火をして、焼けて粉になったものが雨に当って偶然固まったものを見つけたのかもしれません。また、現存する古代ローマ帝国時代に作られた構造物は、コンクリートの中にレンガを板状に配置し、今の鉄筋コンクリートと同じような強さがあります。錆びる鉄筋が入っていないので2000年の耐久性があります。

コンクリートの進化系登場!

 最近では、新しい性能を備えたコンクリートが登場しています。高層ビルの低層部は自重を支えるために太い柱が必要ですが、柱が太いと居住空間は狭くなります。そのため、細い柱でも高層建築を支えられるように高強度なコンクリートが開発されました。またコンクリートは、硬いだけだと地震で大きく揺れた時に割れてしまうことがあります。これを防ぐために、繊維などを含んだ強靭なコンクリートが研究されています。さらに、硬化前に水のように自由に流れるコンクリートも作られています。現在使われているコンクリートは建築現場で人が少しずつ流し込む作業をして固めますが、水のようなコンクリートを使えば、短期間で大きな建築物を造ることができるでしょう。このような新しいコンクリートの登場が、高機能で美しい建築を生み出していくのです。

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この学問が向いているかも 建築学

東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更
都市環境学部 建築学科 教授
橘高 義典 先生

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メッセージ

 私たちの文化には建築物は欠かせません。街を見渡せば新旧たくさんの建築物があります。良い建築物とは、美しく、安全で、居住環境が快適であることです。それを具象化する最小単位が建築材料です。木材、金属、コンクリート、ガラス、プラスチック、石など、おそらく近代の工業製品の中で最も多くの材料を使ったものが建築物でしょう。
 構造材料、仕上げ材料の種類、役割、特性を知ると、あなたの身近にあるインテリアや建築物を見るときに、また違った楽しい見方ができるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 高校生の時は理系の勉強が大好きでしたが、どの分野をめざしていいのかは漠然としていました。そんな時に学校で行った適性判断で建築が合っていると言われ、すっかりその気になって大学は建築学科に進みました。果たして適性検査が合っていたかどうかはわかりませんが、それ以来ずっと建築の研究に携わっています。建築の中でも材料学を選んだのは、独自の新しい開発ができそうな分野に思えたからです。実際に、現在の建築に合った新しい建築材料の開発が進んでいます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

建設会社/ハウスメーカーなどの研究開発

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橘高 義典 先生がいらっしゃる
東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更に関心を持ったら

 東京都立大学(現首都大学東京)は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。学部、領域を越え自由に学ぶカリキュラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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