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講義No.10052

「ものづくり」に必要な技術と知識が、IT化によって大きく変わる!

3Dソフトが設計図面の描き方を変えた

 「ものづくり」のあり方が、IT化によって様変わりしています。例えば、建築設計図と聞くと、精密な直線や曲線、寸法などが書き込まれた紙のものを思い浮かべると思います。実際、これまでは、正面、側面などそれぞれの「面」を2次元で描画し、それを3次元に翻訳しながら建築作業を行っていました。
 しかし2009年、「BIM(ビム)」という概念に基づいた建築設計専用の3Dソフトが開発され、アメリカをはじめ先進諸国が徐々にBIMシステムを採用し始めたことにより、最初から3次元の形状を設計できるようになったのです。

2次元図面を3次元化するムダを大幅削減

 建築の一部工程では、2次元図面が重要な場合もありますが、BIMを使うと2次元図面も、必要に応じて出力できます。また、同じ案件に携わっている設計士や技士が、コンピュータ上でデータを共有できるため、複数の関係者が同時進行で設計作業を行うことができます。さらに、住宅やビルの建て主に確認してもらうため、これまでは設計図面を元に立体的に見えるパース(俯瞰図)を別途作成していましたが、BIMならばその手間が必要なく、平面図に加えた修正がパースに反映されないなどの人為的なミスも発生しません。

「ものづくり」のIT化の広がり

 立体的な造形物を作る際も、これまではまず図面を描いて鋳型を作り、樹脂や金属を流し込んで固める方法が主流でした。しかし「3Dプリンタ」の登場によって、データからすぐに立体構造のものが作れるようになりました。また、レーザーカッターやプラズマカッター、NC加工機などを使えば、入力したデータ通りの切り取り・切り出し加工が圧倒的な速さと正確さで行えます。
 従来、「ものづくり」の現場では、高度な技術を有する熟練の職人や技師が、黙々と作業を行うのが一般的でした。しかし、建築や加工分野のIT化が進むにつれ、作業の内容も、そのために学ばなければならないことも、急速に変わりつつあるのです。

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この学問が向いているかも 建築学、建築情報学

広島工業大学
環境学部 建築デザイン学科 准教授
杉田 宗 先生

メッセージ

 海外の人から日本の良さについて尋ねられたら、あなたはどんなふうに説明しますか。日本のことをより深く理解するためには、海外から日本を眺める体験をするのが一番です。私自身、高校時代に交換留学で渡米し、社会に出るまでアメリカで暮らした経験がある分、日本人が気づきにくい日本の良さ・悪さが理解できているつもりです。
 あなたが大学で「ものづくり」分野の勉強をしたいと考えているのなら、一度は海外に行って、世界の多様な人々とのコミュニケーションや、日本とは異なる造形文化を体感するべきだと思います。

先生の学問へのきっかけ

 高校3年生からアメリカに留学し、大学、大学院、社会人と、計13年間をアメリカで過ごしました。きっかけは、バスケットボールやナイキのスニーカーが好きという単純なものでしたが、日本ではまだ盛んではなかった3D・CGの技術や、コンピュータを使った設計技法、プログラミングなどを学ぶことができました。3Dの建築設計システムも、日本人としてはかなり早い時期から使い始めました。
 建築デザインやものづくりについて学ぼうとしているなら、これからの時代にふさわしい先端的な技術や知識を身につけてほしいです。

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 一人ひとりをしっかり育てる教育で、全国トップレベルの就職実績を実現。また、経済面を支援する「HITスカラシップ制度」や女子学生を全面的にバックアップするJCD(女子キャリアデザイン)センターを設置するなど、皆さんの学生生活をしっかり応援します。

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