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講義No.09953

他者と交わることで、自らのステレオタイプを打ち破る

日本人が知らない韓国人の桜のイメージ

 日本と韓国の間には摩擦が生じていますが、その原因のひとつはお互いのことをよく知らないということです。例えば、桜は日本では美しい花を咲かせる樹木であって、日本の文化とも深い関わりがあります。桜の美しさはもちろん、花見や桜を愛でる短歌はきわめて日本的なものです。今の若い韓国人の認識も大差はありませんが、韓国の高齢者の中には、桜というと日本の天皇制を連想してしまう人がいます。これは、日本人には想像ができないでしょう。

他者と交わり、他者の考え方を知ることが大切

 ひとつの国、ひとつの社会に閉じこもっていると、他者が何を考えているか想像できなくなってしまいます。桜もその例ですが、このような小さな認識の差が感情のもつれを生じさせてしまいます。ですから、私たちは他者と交わり、相手がどんな考え方を持っているのかを知る必要があるのです。
 これは、韓国人にも言えることです。韓国人は日本人のことを批判的にとらえがちですが、若い世代は上の世代と違って実際に辛い経験をしたわけではありません。学校で日本への批判が再教育されていて、上の世代の考え方を受け継いでいるだけかもしれないのです。

自らの考え方を相対化する

 また、マスコミは日韓関係について対立ばかり強調するので、それぞれの国民は知らず知らずのうちに自分の立場を固定してしまいます。韓国では「日本は加害者であり、韓国は被害者である」と決めつけますが、実はベトナム戦争では韓国は加害者でありベトナムは被害者です。日本と同じ立場にいるわけですが、この問題が解決しているわけではありません。「加害者=悪」を貫くと自己矛盾に陥ってしまいます。
 つまり、自らの考え方を相対的に見ることも重要なのです。韓国の若い世代の中には、従来の歴史認識を変えたいと考えている人もいますが、それはマスコミの報道ではなかなか伝わりません。実際に両国の人が会って、互いに意見を交わすことが必要なのです。

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この学問が向いているかも 日韓関係史学、社会言語学

筑紫女学園大学
文学部 アジア文化学科 講師
羅 義圭 先生

メッセージ

 あなたは外国語を、自分一人で一生懸命努力して身につけるものだと考えていませんか? 私は、人との関わりの中で自分の世界を豊かにすること、つまり他者との関係性を作ることにこそ、外国語を学ぶ意味があると考えています。
 筑紫女学園大学では、韓国語、中国語をはじめ多様なアジア言語を学ぶことができます。特に韓国語は、毎年8月に韓国の大学での夏季研修もあるので、韓国に興味を持っているなら、ぜひアジア文化学科で一緒に勉強しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は、日本と韓国の間の歴史認識の問題に興味を持ち、大学院で日韓関係史、特に江戸時代の朝鮮通信使について研究しました。日韓関係というと近代史の中で考えますが、もっと長い歴史を見て、問題を乗り越えるヒントがないか考えたのです。江戸時代の日本と朝鮮の関係は、善隣(ぜんりん)外交と言われ良好でした。そこに変化が生まれ、亀裂が入ったのは、西欧の植民地主義が導入されたからです。今は、もっと身近な言葉のレベルでの多文化共生も考えるようになり、お互いの言葉を学ぶことで、歴史認識の問題を乗り越えようとしています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

観光・ホテル/航空会社/イベント会社

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羅 義圭 先生がいらっしゃる
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 筑紫女学園大学は、「限りない〈いのち〉への目覚めをうながし、社会の中で自己を実現する人の育成を通して、新しい時代を創造する」ことを教育目標としています。九州国立博物館や太宰府天満宮が徒歩圏内、福岡市に隣接する歴史と緑あふれる太宰府市に位置し、最適な学びの環境を提供しています。世紀を超えて受け継がれてきた女子教育であなたの可能性を引き出してみませんか。

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