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講義No.09912

「正確で質の高い情報が低コストで流通する社会」のために

社会情報学の誕生

 社会情報学は人文・社会・情報の複合領域と言われ、社会の情報化とともに生まれました。その定義は人により微妙に変わります。一点重要なのは、ここで「社会の情報化」が情報機器の普及のみではないということです。個人の内面や社会の問題も含まれるのです。

社会の情報化の本質を考える

 あなたはSNSで友だちと話すとき、相手以外の大勢も意識しませんか。それは以前の普通の会話とは異なります。企業や行政などの組織も、昔よりアカウンタビリティを意識して広報に力を入れています。絵画や音楽、あるいは文学なども、単に美しさをめざすのでなく、ますます人に訴えようとしています。いわば「誰もが誰もにプレゼンテーションする」時代が到来しつつあり、ここに情報機器の普及とは別の「社会の情報化」の本質がありそうです。このような「社会の情報化」は何に由来して、私たちはどこに向かうのでしょうか。多くの大学教員が高校訪問をしたり、今あなたがメディアを通じてこの文章を読むのも、その社会的な変化の一部です。その由来や今後の展開を考えると、社会情報学の特徴が見えてくるでしょう。

正確で質の高い情報が低コストで流通する社会

 社会情報学が育む職業者とは、どのようなものでしょうか。長い歴史を持つどのような組織でも、貨幣経済が進むと会計担当者が、法務が複雑になると法務担当者が加わってきました。情報の受発信がこれほどにインパクトを持つ現在では、新しく情報の専門家が求められつつあります。社会情報学の人材育成は、こうした需要に対応しつつあるでしょう。社会情報学の一つの目標は、「正確で質の高い情報が低コストで流通する社会」の実現と言えるかもしれません。ここでの「低コスト」には、たとえ組織に不都合な情報であっても社会的に必要であれば速やかに提出できるような組織体制の論点なども含みます。社会情報学が育む職業者は、組織を超えて社会全体に貢献するものです。

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この学問が向いているかも 社会情報学

群馬大学
社会情報学部 社会情報学科 教授
岩井 淳 先生

先生の著書
メッセージ

 人間の思考過程にも疑問を持ちましょう。ここでクイズを一つ。裏返した3枚の札から1枚の当たりを引く賭けの話です。客が1枚を選び、裏返そうとした時、胴元が止めました。残り2枚の1枚を裏返して外れと示し(胴元は当たりを知っています)、「今なら最初の札と残った1枚を交換できますよ」と言いました。胴元が1枚減らしたのは、そうして「2枚に1枚」にするサービスデイだったためです。好意も悪意もありません。あなたならどうしますか? ここでの正しい選択は「交換する」です。ところが、多くの人は交換しないと答えるのです。

先生の学問へのきっかけ

 文理融合的な社会情報学に深く関わることになったきっかけの一つは、自身が文理融合の教育を受けていたことにあります。元々は文系科目が得意でしたが、大学では理系の仕事に憧れてまず情報工学を学びました。ただ、情報システムは数理だけではできないと言われ始めた頃でした。当初の文系的関心も残っており、迷った末、社会学者で文理融合の必要性を主張していた教授の下で博士時代を送ることにしました。当時の所属先には日本初の文理融合教育組織と言われた「価値システム専攻」もあり、そこで助手を務めた経験も大きく影響しました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

公務員(県庁・市役所など)/情報通信業(システムエンジニアなど)

研究室
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岩井 淳 先生がいらっしゃる
群馬大学に関心を持ったら

 10月5日(土)に夢メッセみやぎで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019仙台会場」で、岩井 淳先生が【社会情報学:SNS疲れしていませんか?】というタイトルの講義ライブを14:20から実施! 全部で140名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む118大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.info/live/sendai/をご覧ください。

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