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講義No.09910

ベテラン保育者の実践知から学ぶ「子どもを見守る保育」とは?

子どもたちを見守る教育とは?

 幼少期は人が発達・成長する重要な時期であり、保育者の役割はますます大切になっています。そこで、保育者のレベルアップには、経験豊かな保育者たちが現場で培ってきた「実践知」を学ぶことが有効です。例えば、現場ではよく「子どもを見守ることが大切」と言われますが、どう見守ればいいのでしょうか?
 見守るとは、監視や静観、放任とも違い、関与の仕方も違ってきます。「見守ること」ひとつとっても、保育者や園によって異なります。その価値観の差異が、保育の違いにもなっています。

介入することと見守ることの違い

 ある保育者は、子どもが取っ組み合いのけんかをしていたら、「のこった、のこった」と相撲の行司のように声をかけ、遊びにしてしまいます。また、ある時は子どもたちから話を聞き、「誰が何をどうしたか」を整理して解決に導くこともあります。これらは、子どもたちを見守りつつも、関与して介入する手法です。
 一方、ある保育者は場合に応じて、子どもたちを40分以上も見守ります。子どもたちが自分の意見を言い、話し合って解決するまで待つのです。ここには、介入せずに関与する姿勢があり、子どもたちの思いや時間、主体性を大切にする意図があります。いずれも良い悪いではなく、教育方針や実践知の表れなのです。

見守る時間がチャレンジする時間

 実は見守る教育は、日本独特のスタイルです。アメリカや中国などでは、時間をかけて見守ることはしません。子どもの「できた!」という達成感を育てるために、保育者たちが下準備しているケースが多いのです。
 それに対して日本では、保育園や幼稚園にもよりますが、「話し合って解決する」のが教育のベースとしてあります。「見守る時間」が、子どもたちがチャレンジするチャンスの時間となるのです。多くの保育者は、実践知でどうするべきかを知っています。これを理論として確立することが、新人保育者の育成のためにも必要です。

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この学問が向いているかも 保育学、幼児教育学

名古屋市立大学
人文社会学部 心理教育学科 准教授
上田 敏丈 先生

メッセージ

 保育者は「楽しそう」「面白そう」というイメージがあるかもしれませんが、実際には、高度な専門性を持つ教育者です。それだけにやりがいも大きく、未来を担う子どもたちを育てる、意義のある仕事です。OECDの調査からも、幼児期から非認知能力を育てることの重要性が言われ、乳幼児教育は、今、重視されている分野なのです。
 あなたも関心があれば、ぜひ一緒に、保育者のあるべき姿を探究しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私が小学生の頃にファミコンが登場し、ゲームが大流行しました。中学生の頃には少年マンガが爆発的に売れて、販売部数がギネスに登録されたほどでした。もちろん、私もゲームやマンガに夢中でした。しかし高校生になると、子どもを取り巻くメディア環境が、子どもにどんな影響を与えるのだろうかということに関心を持ち始め、子どもの教育に関わることを学びたいと大学に進学しました。卒業後も大学院に進学し、なぜ保育者によってモチベーションや対応が異なるのかといった教育者のあり方への興味が深まり、今の研究に続いています。

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上田 敏丈 先生がいらっしゃる
名古屋市立大学に関心を持ったら

 7月20日(土)にポートメッセなごやで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019名古屋会場」で、上田敏丈先生が【子どもを「見守る」保育者の専門性】というタイトルの講義ライブを13:30から実施!全部で206名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む145大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.nagoya(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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