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講義No.09874

情報化社会の未来を決める「哲学」と「倫理」

現代社会に求められる哲学と倫理

 今、各地で気軽に哲学的な対話を楽しめる哲学カフェが開かれ、中高生、サラリーマン、自営業、主婦、退職後世代など、多くの市民が参加し、身近な関心や先端技術との付き合い方などについて、議論や意見の交換をしています。また、大学1年~2年ごろに受講する教養科目には、必ずといってよいぐらい哲学や倫理学の授業があり、科学技術を学ぶ学生も、医療や看護を学ぶ学生も、法や経済を学ぶ学生も教養としてこれを学びます。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といったテクノロジーの進化が著しい今だからこそ、哲学・倫理学が必要とされているのです。これはどういうことなのでしょうか?

技術革新が拓く未来の可能性

 情報社会と言われる現代、キャッシュレス化やAI化、医療技術の発展など社会は大きく変動しています。教育や政治にAIが関わるときが来るかもしれません。ビッグデータを利用してAIで結論を導くとき、そのプロセスはブラックボックスであり、エンジニアを含めて誰にもわかりません。では、経緯のわからない決定に対して、誰がどう受け止め、誰がどう責任をもつべきなのでしょうか? また、遺伝子の研究が進むと、若返りができたり、人工臓器が簡単につくれたり、親が望む通りの子どもにするデザイナーズベイビーが生まれたりするかもしれません。そのとき、社会にはどんな受け止め方、そしてルールが必要なのでしょうか? それを考えるのが倫理であり、そのベースには「人間とは何か」という哲学があります。

どんな未来にするのか

 人は技術の恩恵なしでは生きていけません。一方、人は地球の自然環境のなかで進化してきた生物でもあります。人間と、自然や技術とのバランスをどうとらえるかが大切です。科学技術者も、市民も、ただ時代に流されるのではなく、どんな方向にどう進んでいくかを考えることが大切な時代なのです。だから、自然や技術と適切な関係を結び、よりよい社会をつくるためのベースとなる考え方である哲学や倫理が必要なのです。

現代社会に向き合う哲学と倫理学

夢ナビライブ2018 名古屋会場

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哲学・倫理学との出会い

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「問う」とは?

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哲学的考察、ロボットとの共生

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 哲学、倫理学、情報社会学

静岡大学
情報学部 情報社会学科 教授
吉田 寛 先生

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メッセージ

 大学は素晴らしく楽しいところです。自分の興味があることを自由に追究できる、まさに知のワンダーランドです。一つひとつの学問はおもしろさにあふれています。私たち大学人は、それに一生を投げ出す価値を見出して、大学で研究と教育をしています。
 高校生の立場では、受験勉強を楽しんではいられないかもしれません。そのような中でもぜひ、自分の関心のある学問を見出して追い求めてみてください。きっと、高校の勉強から大学での研究につながる自分の道を感じることができるでしょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は自然の中で遊び回る少年でした。1970年代になって地域が開発される中で地球環境の問題を知り『風の谷のナウシカ』などを見て、自然と科学技術の関係に疑問を持ちます。その疑問を追究するため、北海道の大学に進学しました。北海道ではスキー板やストックがないと雪の上さえ歩けず「人間は技術や道具がないと存在できない」と痛感しました。その後、京都の大学で学び、現在は静岡大学で、哲学や倫理学の視点から情報や技術、社会をとらえる研究をしています。情報社会、科学技術社会だからこそ今、哲学や倫理が注目されています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自治体文化政策/通信・エネルギーなどインフラ企業ITエンジニア/大学など研究教育機関社会情報学研究者

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吉田 寛 先生がいらっしゃる
静岡大学に関心を持ったら

 7月20日(土)にポートメッセなごやで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019名古屋会場」で、吉田寛先生が【情報社会の未来をどう描くべきか?】というタイトルの講義ライブを13:30から実施!全部で206名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む145大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.nagoya(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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