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講義No.09769

完全自動運転の早期実現をめざして

自動運転を実現するために必要な技術

 自動運転が実装された自動車が公道を走る時代が間近に迫っています。自動運転とは、GPS(人工衛星を利用した位置情報計測システム)で自分の位置を把握して、レーザーセンサーで障害物などを検知しながらデジタル地図のデータベースと照らし合わせて走るシステムです。自動車メーカーやIT企業などでは、人間の運転をアシストする「運転支援システム」の延長線上にAI(人工知能)を導入して「あらゆる場所」を走らせることができる自家用車のイメージで開発が進められています。

用途を限定し、サービスの開発にも配慮する

 一方で、あえて「限定された地域」の中でしか走れない代わりに、仕組みを単純化し、信頼性、安全性を高め、より早期に完全自動運転を実用化しようとする研究もあります。そのために必要な技術はもちろん、サービスの開発までを視野に入れて研究が進んでいます。
 自動運転のニーズがどこにあるのかといえば、例えば過疎地域での、あるいは高齢者などの移動手段です。そのため、自動運転が最初に実用化されるのは、例えば路線バスのような地域内の公共交通機関になるでしょう。その場合どのようにして乗客を見つけて乗せるのか、車内の安全の確保や運賃の徴収をどうするのかということが問題となります。これらを整えなければ、無人で動く自動運転のサービスにはつながりません。

地域を限定した路線バスからスタート

 例えば道路信号は、時間帯や天候、車の向きにより見え方はさまざまです。汎用的な自動運転車は、どんな条件であろうと見落としがあってはならず、技術的なハードルは高いのです。一方、駅と病院を結ぶ固定ルートだとしたら信号機はそれほど多くないでしょうから、それを認識させるのは比較的簡単です。
 今後は、物流ターミナル間の輸送トラックや高速路線バスなど、まず特定エリア、地域を走れるようになって、その後タクシーや自家用車にも広げていくという流れが最も現実的と言えるでしょう。


自動車の自動運転への取り組みと最新動向

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この学問が向いているかも 機械知能システム工学、ロボット工学

群馬大学
次世代モビリティ社会実装センター  准教授
小木津 武樹 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 2020年には地域を限定した形での自動運転が実施される見込みです。高校生のあなたの世代は、すでに実用化された自動運転車を実際に使う世代になるはずです。
 群馬大学は公的な研究機関としては試験路や車両も多数保有しており、世界最大級の自動運転の研究設備を持っています。日本で初めて商用の自動運転車による公道での実証実験も行っています。自動運転システムをより便利で、ハッピーにできる仕組みを作っていく仲間にあなたにも加わってもらえたらと思います。

先生の学問へのきっかけ

 私は、学生時代には車やバイクの改造をしたり、日本縦断の旅をしたりという大の車好きです。中学生の頃にロボットのマンガやアニメを見て、鉄腕アトムのような人型ロボットを実現したいという夢を抱いてきました。しかし、大学に入って研究をしてみると、人間と会話して動くロボットの実現は遠い道のりだとわかります。しかし諦めませんでした。人間の近くにいるロボットは、自動車が発展していった先にあるのでは、と気づいたからです。そして現在は、自動運転車や車とロボットがつながるカー・ロボティクスについての研究をしています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車関連会社

大学アイコン
小木津 武樹 先生がいらっしゃる
群馬大学に関心を持ったら

 群馬大学は北関東を代表する総合大学として、優れた人材を育成し、学問の研究と応用、福祉への貢献など、社会的使命を果たすことを特色としています。「社会のニーズに配慮しつつ細分化から総合化へ」という理念を研究面、及び教育面に具体的に実現させ、「研究活動面における社会との連携及び協力」に高く評価される形となって生かされています。

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