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講義No.09710

AIの活躍を支える機械学習の仕組みとは?

間違いを繰り返して正解に近づく機械学習

 自動運転車やスマートスピーカーなど、AI(人工知能)はますます進化していますが、高度な情報処理を行う賢いAIを作るためには「機械学習」というステップが必要です。例えば、AIはいろいろな種類の動物の写真を正確に見分けられますが、写真を丸暗記しているのではありません。まずサンプルとして何が写っているかわかっている写真をたくさん用意します。その上で、それらを見分けられるように学習させるのですが、学習を始めたばかりの段階では間違った答えを出します。そこで、間違いを修正する数式を作っておき、間違えたらその都度修正し、少しずつ改善するというプロセスを繰り返していくのです。

顔パスで買い物ができる?

 こうした機械学習の中でも特に注目されているのが、ディープラーニング(深層学習)です。生物の神経の働きをまねた仕組みですが、コンピュータの進化にしたがって、学習能力が大幅に向上しました。画像認識の分野では、人間が写真を見分ける能力をすでにAIが上回りました。
 このようなAIを身近なところに応用する技術の開発も進んでいます。人間の顔を見分ける技術を応用して、ごく近い将来には、コンビニやスーパーなどで買い物をする際、現金やカード、スマートフォンを使わず「顔パス」で買い物ができるようになるといわれています。

AIが人間に及ばない部分とは

 目覚ましい進化を遂げているAIですが、人間の能力に及ばない部分もあります。自動運転の分野では、路上の木や人の見分けがつくようになりましたが、周囲の状況を人間のように判断可能にするには、まだまだ改良が必要です。また、うまく学習させるためには、最初に人間がきちんと整えたデータを提供しなければいけません。
 一方、人間の赤ちゃんは、1匹の猫を認識すると、その後自ら解釈のカテゴリを広げながら、品種が違っても同じ猫の仲間であると認識できますし、猫以外のネコ科の動物も見分けられるようになります。このギャップを埋めるためには、さらなる研究が必要なのです。


人工知能、機械学習、ちょびっと数学

この学問が向いているかも 知能情報学

龍谷大学
先端理工学部 ※2020年4月開設予定(設置届出中)  准教授
高橋 隆史 先生

メッセージ

 受験勉強では覚えなくてはならないことが多くありますが、本当の意味での勉強とは、丸暗記することではありません。将来、AI(人工知能)がますます普及し、正解を丸暗記するだけの仕事は機械に取って代わられる日がくるでしょう。
 ですから、例えば学校で学ぶ数学の公式にしても、単に覚えてしまうのではなく、なぜそのような式になるのか疑問をもって考えることが重要です。物事の成り立ちに興味を持つことで勉強にも役立ちますし、より楽しく学ぶこともできます。

先生の学問へのきっかけ

 私は、高校3年生までは物理学者になりたいと思っていましたが、『アルジャーノンに花束を』という小説に強い感銘を受け、人の脳や心について知りたいと思い始めました。その頃読んだ科学雑誌に人工知能の特集があったことから、「人間みたいに考えられるコンピュータをつくりたい」と、大学は情報工学系の分野に進みます。人の視覚などの情報処理の仕組みを学び、研究者になってからは人間の脳神経細胞・ニューラルネットワークの働きをまねた仕組みでコンピュータに学習させるディープラーニングなど、たくさんの研究を重ねてきました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

情報系技術者/メーカー技術者/自動車技術者/中学高校教員(数学・情報)

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高橋 隆史 先生がいらっしゃる
龍谷大学に関心を持ったら

 『進取と共生』〜世界に響きあう龍谷大学〜
 龍谷大学は、370年の伝統を超え、新たな一歩を踏み出しました。
 その歴史は、江戸時代初期の寛永16年(1639)、京都・西本願寺に、仏教の研究と人材養成のための「学寮」が設けられたことに始まります。
 そして、近世から近代、現代への日本の歴史の中で新しさを重ねて370余年。
 現在では京都・滋賀の3つのキャンパスに、9学部・31学科、専攻と短期大学部、大学院を擁する、全国屈指の総合大学として、発展を続けています。

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