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麗澤大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 異文化、
  • 文化、
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  • 経営、
  • ビジネス、
  • 価値観

「カイゼン」は「ウブントゥ」に通じる? ~ビジネスと文化の関係~

異文化に適応するための「4つのF」

 グローバル企業が国をまたいで経営を行う上で、重要な要素の一つに文化があります。生物学的に見ると世界中の人間は同じ種といえますが、それぞれが持つ文化や習慣は異なります。ビジネス戦略を進めるために異文化を理解し、順応するためのステージは「4つのF」で表現されます。まず文化を楽しみ(Fun)、合わない部分が出てくると意見を戦わせ(Fight)、互いの違いを乗り越えて適応し(Fit)、最後は世界中のどこにでも飛び立って(Flight)活躍するのです。

文化とビジネスの関係

 あるアメリカの学者が、1980~90年代にかけて世界のビジネス界を席巻(せっけん)した日本の企業を研究しました。その中で、おじぎや名刺交換、社歌を歌うといった日本式の行動を取り入れる実験を行いましたが、結果はうまくいきませんでした。これと同じく、社員が勤務中にジムやプールに行くことを許容するGoogle社のやり方を、一般的な日本企業が実践してもよい結果は出ないでしょう。こうした現象は「玉ねぎの皮」に例えられます。外側からは玉ねぎの皮、つまり振る舞いしか見えませんが、本質はそこにはなく、皮の奥にある根本的な考え方を見極めることこそ重要なのです。

核となる価値観を理解する

 日本式ビジネスを象徴する言葉に「カイゼン」があります。そのまま英訳するとcontinue improvement(=改良し続ける)になりますが、この訳だけでは、なぜ日本企業がカイゼンを重んじるのか理解できません。このカイゼンに通じる意味をもつ言葉が南アフリカにある「ウブントゥ」という言葉で、「自分の周りの人たちが人生を通して楽しんでほしい」という意味です。言葉の意味自体は異なりますが、日本企業がカイゼンにこだわる理由も、顧客や社会の幸福を追求する点にあり、両者には通じるものがあります。個別の文化の核にある価値観を見いだし、理解することこそ、国際的なビジネスを展開する上で不可欠なのです。

世界で働きたい人必見!異文化理解で成功!

この学問が向いているかも 国際経営学


国際学部  教授
ヴィクトリア ミロシュニック 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 学習することはとても大切なことで、成功する上では欠かせません。しかし、学習することだけが人生の最終目的ではありません。より重要な目標は、人生の「旅」を楽しむこと自体にあります。
 「Life is joy, Enjoy your life.」、とてもシンプルなメッセージですが、人生は楽しいものです。勉強だけにすべての努力を注いでしまうのではなく、自分の人生をぜひ目いっぱい楽しんでください。

先生の学問へのきっかけ

 私は、ロシアの出身です。幼い頃は宇宙飛行士になることが夢で、勉強も大好きでした。そして自分がより幸せに生きていくために選んだ進路が学者になることでした。物理学や生物学、心理学を専門とし、これまでドバイや韓国、オーストラリア、インドなどの大学で研究と教育に携わり、日本にやってきました。インド出身の主人と暮らす私にとって、異文化を理解し、適応することは研究活動を続ける上でも、また家族や生活を維持する上でも欠かせない要素です。さまざまな観点から国際理解や国際ビジネスについて精力的に研究しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

メーカー、商社、国際運送、ホテル、旅行などのグローバル企業/日系企業の海外駐在員など

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