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講義No.09684

機械学習によって人間の代わりに働く知的ロボットを開発する

考えて動くロボットの開発

 工場のベルトコンベアの前に並ぶ産業用ロボットは、決まった製品に対して、決まった動作を行います。もし形や大きさの異なる物が流れてきたら、対応できません。しかし、ロボットにルールや仕組みを覚えさせる「機械学習」により、ロボットの対応範囲が広がり、「考えて動く」という、より人間に近い対応ができるようになります。産業はもちろん、介護、家事の場における応用も可能です。

ロボットがあなたの代わりに家事をしてくれる?

 機械学習ではまず、物の形や大きさを数値にして、ロボットに搭載されるソフトに覚えさせます。「ロボットハンドでペットボトルをつかむ」という動作を例にとると、ペットボトルは商品によって形が異なり、大きさも200~2000mlと幅があるため、これらの形や大きさを数値化し、「このときにはこうつかむ」という計算式をソフトに覚えさせます。
 すると機械学習によって、未知の形や大きさのペットボトルに対しても、適切な場所を、適切な強さで、落とさないようにつかめるようになるのです。機械学習を経たロボットは、ドライバーでネジを必要なだけ締める、種類の異なる衣服をきれいにたたむといったことも可能になります。

実は人間は難しいことを行っている

 私たちが何気なく行っている動作は、さまざまな要素によって成り立っています。キッチンの上の卵を取るときも、卵との距離を目測して、手のひらを広げて手を伸ばし、指を使ってつぶれない強さで、持ち上げても落ちない場所をつかみます。そして同じ手で、卵を割ったり殻をゴミ箱に入れたりします。ロボットに人間と同じ動作をさせるための課題はたくさんありますが、距離を測るセンサーの正確性、自ら動作を修正するフィードバック機能の向上などにより、少しずつ人間の動作に近づいています。ハード面や深層学習のようなソフト面での進化によって、ロボットには今後さらに多くの分野で、より大きな貢献が期待されています。

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この学問が向いているかも ロボット工学、情報工学

金沢大学
理工学域 フロンティア工学類 准教授
辻 徳生 先生

メッセージ

 工学の分野では、「これまでできなかったことを実現する」という共通の、大きな目標があり、またそこに向かって研究することができます。特にロボット工学では、人を助ける、社会で役立つという成果を、研究者が自分の目で確かめ、実感することができます。研究者にとって、これほどの喜びはありません。
 今のあなたにとっての「喜び」とは何ですか? そこから考えると、好きな分野、学ぶべき学問、進むべき大学や学部、将来的にめざすべき職業が見えてくるでしょう。

先生の学問へのきっかけ

 幼い頃、本を読むのが好きで、SF小説に登場するロボットたちに心を奪われました。中学時代には二足歩行ロボットが登場し、私はロボットで世の中を便利にし、作る過程で人の心も理解したいと思いました。情報系の大学に進学し感じたのは、人間の動作がいかに複雑であるかということ、そしてロボットの動作を人間に近づけるのがいかに難しいかということでした。しかし、そこで諦めず、地道な努力を続け、特にロボットハンドの研究に力を入れ、ワールドロボットサミットというロボットの世界大会にチームとして出場し、準優勝をしました。

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辻 徳生 先生がいらっしゃる
金沢大学に関心を持ったら

 7月20日(土)にポートメッセなごやで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019名古屋会場」で、辻徳生先生が【知的なロボットハンドが拓く未来の生活】というタイトルの講義ライブを16:00から実施!全部で206名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む145大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.nagoya(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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