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講義No.09555

日本の「アニメ」はアニメーションではない? 日本アニメの特殊な事情

すべてはアニメから始まった

 近年、アニメ、マンガ、ゲームなど、日本のサブカルチャーが世界的に注目を集めるようになりました。その中でも、いち早く海外で受け入れられたのはアニメでした。1970年代には『UFOロボ グレンダイザー』というアニメがフランスなどで国民的な人気を得たように、各国で日本のアニメを受け入れる下地があったため、近年になって日本文化のブームが訪れたと考えられています。では、日本のアニメはなぜ海外で人気を博したのでしょうか。

日本のアニメの特徴的な進化とは

 日本のテレビアニメは、1963年の『鉄腕アトム』から始まりました。当時、「アニメーション」といえば、ディズニーのように、1秒間に24コマの動きをつける「フルアニメーション」が主流でした。しかし、日本でテレビアニメを作るにあたっては、予算も時間もなかったため、1秒間に8コマの「リミテッドアニメ」という手法が用いられました。
 ディズニーのような、なめらかな動きができなかった日本のアニメは、動きではなくストーリーで見せる方向に進化しました。欧米のアニメーションが、子ども向けのものとして描写の制約が多いのに対して、日本のアニメは、さまざまな制約やルールを超えて、面白さを追求していくことになったのです。その結果、単純な勧善懲悪ではない重厚なストーリーが生まれ、バラエティに富んだ作品作りが実現し、そうした作品が、自国にない文化として海外で受け入れられたのです。

日本の好感度を上げた「アニメ」

 「アニメーション」という言葉は、絵が動くように見える技法のことなので、映画やテレビなどのメディアにとらわれません。ノートの端に描くパラパラマンガも、アニメーションの一種です。ただ、独自の進化を遂げた日本の「アニメ」は、もはや本来の「アニメーション」という言葉とは別の存在になっています。
 しかし、そうした日本のアニメが海外の文化に多大な影響を与え、世界の国から日本がよいイメージを持たれる要因の一つとなっていることは間違いありません。

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この学問が向いているかも 映像文化学、アニメーション学

帝京大学
文学部 日本文化学科 准教授
康村 諒 先生

メッセージ

 実写映画では、男女の別れのシーンで突然雲間から光がさすとか、目尻に雨粒がぽつりと落ちるなど、偶然による「奇跡」が生まれることがあります。しかし、1コマ1コマを描かなければならないアニメでは、奇跡は起こりません。すべてを意図し、コントロールする必要があります。でも、1コマ1コマに思いをこめるからこそ、観客に強い感動を与えられるのではないでしょうか。
 なぜ実写ではなくアニメで表現するのか、大学でアニメを学ぶとはどういうことなのか、そうしたことを意識しながら一緒に学んでいきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は、子どもの頃から映画が大好きで、多いときには年間300本以上の映画を見てきました。二十歳の頃からアニメーションの制作会社で働いてきましたが、その経験が、アニメ制作の際には貴重な財産になりました。40年以上、演出、脚本、プロデューサーなど、さまざまな形でアニメーションに関わり、先輩方に教わってきたことや自分で学んだことを、次世代に伝えるのが自分の責任であると考えるようになりました。そこで、アニメの仕事をしながら放送大学で学んで修士課程を修了し、大学でアニメ文化について教えるようになったのです。

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康村 諒 先生がいらっしゃる
帝京大学に関心を持ったら

 6月8日(土)に東京ビッグサイトで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019東京会場」で、康村諒先生が【アニメーションとアニメ~現代日本のアニメ】というタイトルの講義ライブを16:00から実施! 全部で318名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む204大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.tokyo(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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