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立正大学の教員による講義

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心とは何かを他者との関係から解き明かす

哲学と哲学史

 哲学というと、アリストテレス、デカルト、カントといった過去の哲学者の思想を研究する学問だと思われがちです。もちろんそれもだいじですが、それだけでは歴史研究であって、哲学ではありません。哲学にはさまざまな哲学問題があります。古代から現代までいろいろな哲学者たちが考えてきた問題がありますし、現代に特有の問題もあります。そんな問題を、過去の哲学者たちから学びながら、最後は自分の頭でとことん考える、それが哲学なのです。

心とは何か

 そんな哲学問題の中で、「心とは何か」という問題は、これまで哲学者たちがずっと考え続けてきたものであり、また、現代においてとりわけ鋭く問われねばならない問題です。ふだん私たちは何気なく「心」という言葉を使います。「物より心がだいじだ」なんてことも言います。でも、改めてそれがどういう意味なのかを考えてみると、うまく答えられないのではないでしょうか? これは哲学者だけではなく、誰もが考えてみなければいけない問題です。

「心」と「他者」の関係

 哲学の問題はいくつもの問題が関連しあっています。だから一つの問題を考えていると別の問題に突き当たりますし、ある問題を考えていると、ほかの問題への答えが見えてくることもあります。「心とは何か」という問題も、脳と心の関係などさまざまな問題と結びついていますが、とりわけ「他者とはどういう存在なのか」という問題と強く結びついています。おおまかに言えば、他者と共有できているものが「客観的な世界」とみなされているもので、共有できていないものが「心」に属する、そのように考えることができます。しかし、例えば神の存在などは同じ信仰をもつ人の間では共有できていても、そうでない人とは共有できていないでしょう。そうすると、単純に「心」と「客観的世界」に二分するわけにはいきません。では、どうなっているのか? まだまだ考えなければいけない問題は続きます。

この学問が向いているかも 現代哲学、分析哲学


文学部 哲学科 教授
野矢 茂樹 先生

メッセージ

 「哲学」という、デカルトが何を言ったとか、カントが何を言ったとか、そういうことを想像する人が多いと思います。それもだいじですが、けっきょくは自分の頭でとことん考え、ふだん当たり前だと思っていることをもう一度見つめ直すことが哲学の力なのです。その力を、哲学を学ぶことを通して身につけてもらいたいと思っています。立ち止まって、「自分が何をやっているのか」「これは何なんだ」ということを考えられないのは、本当に危険なことです。ぜひ大学の授業でそういう力を鍛えていってください。

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