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専修大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 社会、
  • 経済、
  • 商品、
  • 資本主義、
  • 値段、
  • 価値

「モノ」と「商品」は何が違うのか

3つのおにぎり

 ここにAさんが作った3つのおにぎりがあるとします。1つはお腹が空いたので、Aさんが食べてしまいました。もう1つはAさんの子どもがお弁当に持っていき、最後の1つは欲しがっていた人に100円で売りました。すべて同じおにぎりではありますが、最後の1つだけは決定的に違います。なぜなら最後の1つは「商品」だからです。

他人のための使用価値

 私たちが普段、何気なく買っているものはすべて商品です。食べ物、洋服、電気製品などの商品はすべてが「有用性があり」「値段がついている」という共通の2つの要素を持っています。有用性があることを「使用価値」があると言い、値段がついていることを「交換価値」があると言います。
 パン屋さんに行ったとき、私たちは商品のお金を払ってからでないと食べてはいけないと知っています。使用の前に、交換が実現しなければならないのです。裏を返せば、本当においしいパンでも買ってくれなければ商品にはなりません。どんなに有用であっても値段がつかなければ、つまり交換価値がなければ商品とは言えないのです。経済の仕組みを根本から知るための学問「経済原論」では、商品とは「他人のための使用価値」を意味します。

資本主義のメカニズムを解き明かす

 ところで、2つ目のおにぎりはAさんが子どもに渡しましたが、これは「他人のための使用価値」になっているのでしょうか。経済原論で言う「他人」とはお金を払う買い手を指します。つまり、お金のやり取りのない家族のためのものは商品ではありません。商品になるためには、「他人のための使用価値」としての使命が全うされなければいけないのです。
 経済学では数式を用いて表現する考え方もありますが、経済原論は日本語で論理を積み重ねながら、長編小説のように資本主義全体のメカニズムを解き明かしていきます。現代は変化の激しい時代です。だからこそ、社会の中の本質的な問題は何なのかということを見極める目を養う必要があるのです。

「商品」という小窓から資本主義を眺望する

夢ナビライブ2019 東京会場

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「使用価値」という言葉

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ルールとしての価値実現

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就職とのつながり

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この学問が向いているかも 経済原論


経済学部 生活環境経済学科(2020年4月設置) 教授
清水 真志

メッセージ

 最近は大学進学率が高くなり、大学に行くのが昔に比べて特別なことではなくなりました。しかし、それでも大学の4年間はとても貴重な時間です。この4年間の使い方によっては、あなたは驚くほど変わるでしょう。
 特に人生の中で4年間かけて何かひとつのテーマに取り組むという経験は、二度とないかもしれません。テーマは自分のやりたいことで良いのです。これから進学先を選択するときに、貴重な4年間を手に入れられるということの価値を自覚してください。

先生の学問へのきっかけ

 進路については大学でゆっくりと考えたいと思っていた私は、いろいろな学問分野を一番自由に勉強できるところはどこかと考えて、学問の幅の広い経済学部を選びました。経済学のほかにも教養系の科目をたくさん履修でき、自分の好きなことを独学で勉強するゆとりもありました。現在の主流となる経済学は理論経済学であり、数式を用いて経済を分析するものですが、私はどちらかというとクラシックな、言葉により論理を積み重ねて、長編小説のように資本主義全体のメカニズムを解き明かす方法に強く惹かれ、経済原論を研究しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

製薬会社/自動車部品メーカー/金属メーカー/公務員・自治体職員/金融機関/航空会社CA/IT系ベンチャー/ブライダル会社

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