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講義No.09517

シミュレーションが、迅速な救急を支えている

どんな状況でも安全に搬送

 救急救命士は救急車で現場に駆けつけ、患者を救護して病院に搬送します。ほかの医療分野と違うのは、現場から救急車までと、救急車が病院に入るまでの搬送をすることです。人がいるところなら、あらゆる場所が救急現場になるため、どんな場面にも対応して安全に搬送しなければなりません。
 そのため、救急救命士のための教育現場では、シミュレーションでいろいろな状況を体験します。シミュレーションのシナリオには、どんな現場にどんな患者がいて、どういう症状で、周りにはだれがいて、どれくらいの情報を持っているかなど、実際のケースを参考にした細かな設定をします。これらのシナリオを、医学的に矛盾がないか検証しながら作ることも重要な学習要素です。

実践でのシミュレーション

 救命救急におけるシミュレーションは学習の場だけでなく、実践でも大切なものです。119番通報が消防本部の司令室にかかると、現場から一番近い消防署に指令が行きます。その段階で「何歳の男性がどこで、どうなった」というような通報の概要が知らされます。そこから、すぐに頭の中でシミュレーションを始めなくてはなりません。
 例えば「65歳の女性が腹痛」と聞いて、妊娠によるものとは考えにくいでしょう。65歳の女性に対応した疾患を予測し、そこから現場に着くまでの救急車の中で、こういう疾患であるなら、こういう行動をとろうといった動きのシミュレーションを隊員同士で確認し合うのです。最初の段階で違うことを考えてしまうと、救急はうまくいきません。さまざまな場面に対応するために、救急救命士は幅広い知識が必要になります。

職域が拡大する救急救命士

 救急救命士は消防署の救急隊のために作られた資格ですが、現在は職域が拡大し、自衛隊や海上保安庁、病院間の搬送や救急患者を病院に受け入れる窓口となる病院救命士も増えてきました。また、最近では女性救急士が増え、小児や女性患者の対応に能力を発揮しています。

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この学問が向いているかも スポーツ医療学

帝京大学
医療技術学部 スポーツ医療学科 救急救命士コース 助教
高梨 利満 先生

メッセージ

 私は長年、消防署の救急隊員として勤務をした後、病院勤務を経て、今は大学で救命救急について教えています。救急救命士は病気やけがの人のもとへ駆けつけ、病院まで搬送するのが仕事です。消防署で勤務するため、スポーツなどをやっていて、団体行動ができる元気な人が求められています。さらに、人を助けるという熱い気持ちが大事です。
 帝京大学では、救急救命士の資格をとるための公務員試験対策や就職対策も充実しています。熱い気持ちを持っているなら、ぜひ帝京大学に来て学んでください。

先生の学問へのきっかけ

 長い間、消防署の救急隊員として働いていました。高校のときに担任の先生に、お前は体力があるから消防か警察か自衛隊がいいと言われて消防に入りました。消防に入ってからは10年ほど消防隊として災害現場に出動する業務についていましたが、その後救急隊員となり長年活動していました。初めはただ病院に患者を搬送するだけでしたが、平成3年に救急救命士法が施行されてから、その役割は徐々に大きくなっていきました。素早く安全に搬送し、動揺している患者や家族にやさしく対応する姿に憧れて救急救命士をめざす人が多くいます。

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高梨 利満 先生がいらっしゃる
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 医療系・文系・理系と幅広い分野の10学部32学科を擁する総合大学です。医学部・薬学部・医療技術学部を擁する板橋キャンパスの最大の特長は、医学部附属病院が隣接している点。学生は救命救急センターやERなど最先端の医療を、実習を通し体感できる場ともなっています。都心へのアクセスも良好であり、キャンパス最寄りの十条駅から池袋駅へ7分程度で行けますので、ショッピングなども気軽に楽しめます。

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