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講義No.09476

「勉強ぎらい」には理由があった! 経営と心理の意外な関係

試験の結果に対するアドバイスは逆効果?

 経営学では、ヒトのマネジメントに役立つ心理学の理論についても学びます。それらの理論を応用すれば、勉強がきらいになってしまう理由を理解することもできます。例えば、テストで悪い点をとった時に、周りの人から「……のように勉強すべきだ」とアドバイスをもらうことがあるでしょう。リーダーシップ研究では、「悪い結果が出た後になって口を挟まれると、人はやる気を失う」という事実が確認されています。したがって、よかれと思ってアドバイスすること自体が、勉強のやる気を失わせてしまうことがあるのです。

「ご褒美」は勉強ぎらいを増やすことも

 よい点をとったらご褒美をあげるという方法はどうでしょうか? 一見すると効果的だと感じられますが、この方法にも問題があります。例えば、趣味で絵を描くことが好きな人が、お金を稼ぐために絵を描き始めると、楽しくなくなってしまうことがあります。「楽しいから頑張る」という自主性をともなったやる気を内発的動機と言います。報酬の獲得を意識すると内発的動機が弱まることが、モチベーション研究において確認されています。したがって、ご褒美をあげるという方法は、試験の点を高める効果を持ちうるけれども、勉強自体の楽しさや自主性を犠牲にしてしまうのです。

目標を立てるだけでは不十分

 では、「100点をとる」などの目標を立てることは、どうでしょうか? 挑戦的な目標を立てることによってやる気が高まるという議論は、目標設定理論として体系化されています。しかし、目標の設定はかなり注意深く行う必要があります。例えば、どう勉強したらよいかわからないのに、「100点をとる」という目標を無理矢理立てさせられても、勉強のやる気は高まらず、むしろ過剰なプレッシャーを感じてしまうでしょう。このような場合には、落ち着いて自分の現状を分析し理解するために、あえて「100点」などの数値目標を無視することが効果的であるという事実が、目標設定に関する研究において確認されています。


ビジネスとマネジメントのための心理学

この学問が向いているかも 経営学

武蔵野大学
経営学部 経営学科 准教授
宍戸 拓人 先生

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先生がめざすSDGs
メッセージ

 「経営学」と「心理学」は、互いに密接な関係にあります。なぜなら、ビジネスで高いパフォーマンスを達成するためには、人々の心や行動を理解することが決定的に重要となるからです。
 例えば、あなたが「ものを売ろう」とする時、「自分は何が欲しいのか」ということだけを考えてもうまくいかないでしょう。そこにはお客さんの考えや気持ちについての検討が欠けているからです。心理学の理論を応用することで、ビジネスに関わるさまざまな人々の心と行動を理解し、それをパフォーマンスに繋げることが、経営学を学ぶ目的の1つなのです。

先生の学問へのきっかけ

 古文や漢文、世界史が苦手な一方で、数学は得意だったので、大学では受験の点数配分が有利だった商学部で学ぶ道を選びました。
 しかし実際に、大学で商学部の講義を受けているうちに、経営やビジネスに関する研究にどんどん興味を持つようになっていきました。経営学の理論や考え方は、ビジネスに応用して結果を向上させることができるという面白さがあります。
 組織内での対立、「コンフリクト・マネジメント」に関する研究に携わり、人間関係の対立を防ぐ方法や、意見の対立をよりよい結果につなげるための手法を追求しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

国家公務員/金融業/情報通信業/不動産業/小売業 など

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宍戸 拓人 先生がいらっしゃる
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 武蔵野大学は、文・理・医療・情報系の総合大学です。2021年4月、「アントレプレナーシップ学部」を新設予定(構想中)。既存の枠にとらわれず、新たな価値を創造していく起業家精神(アントレプレナーシップ)を持った人材を育成します。2020年4月には、文系も理系も専門に活かせる学びができる新しい情報教育がスタート。12学部20学科になる武蔵野大学では、経済学、経営学、法学、文学、国際、語学、教育、薬学、看護、心理、福祉、工学、環境、建築などの学問分野が学べます。

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