夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.09407

豊かなコミュニケーションを育む「絵本」の世界

本当は深い絵本の世界

 幼い頃に、あなたも絵本を読んでもらった記憶があるでしょう。楽しい絵本、感動する絵本、こわい絵本など、世の中にはさまざまな絵本があります。しかし、絵本はただ楽しむためだけにあるのではありません。絵本を読むことで、子どもは言葉を覚えたり、コミュニケーション能力を養ったりします。すなわち、絵本の世界をより深く探究していくことは、よりよい保育や幼児教育について考える上で非常に重要なのです。また、保育士にとっても、子どもの発達を理解するのに大変役立ちます。

絵本から学ぶコミュニケーション

 『とらさんおねがいおきないで』(作・絵:ブリッタ・テッケントラップ、訳:木坂涼)という絵本があります。これは、さまざまな動物たちが寝ているトラを起こさないようにいろいろな工夫をするという物語です。
 例えば保育の現場で「とらさんがおきないように、はなのあたまをなでてくれる?」というせりふを読みあげると、子どもたちは絵本の前まで行って、とらの絵の鼻をなでるのです。驚くことに、1歳の赤ちゃんでもこのような行動をとります。このように、子どもに何らかの行動を働きかける絵本を、相互交流型絵本、あるいは参加型絵本といいます。このような絵本は、コミュニケーションを生みだす絵本として注目され、研究や開発が進んでいます。

絵本からわかる子どもの発達段階

 絵本は、それぞれの発達段階で子どもが何を理解しているのか知ることにも役立ちます。長年にわたって絵本に対する反応を観察することで、子どもの成長がわかるのです。実際に観察すると、登場人物の喜怒哀楽に対する共感が最も早く現れることがわかります。つまり、子どもは何よりもまず「他人の喜怒哀楽を理解する」ということです。そこからより複雑な感情を理解していくさまが、絵本の読み方を通してわかります。いま子どもがどんな発達段階にあるのかがわかれば、子どもに対する理解が深まり、次の成長を手助けすることにもつながるのです。

アイコン

講義を視聴する(1分)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 幼児教育学

江戸川大学
メディアコミュニケーション学部 こどもコミュニケーション学科 教授
浅川 陽子 先生

メッセージ

 保育士をめざすあなたに、まず伝えたいのは特技を持ってほしいということです。音楽が得意なら子どもたちといっしょに歌を歌えますし、スポーツが得意なら子どもたちとダイナミックな遊びもできるでしょう。特技をどんどん伸ばしていってください。
 また、大人になるにつれて多くの人は、子どものように感動する心を忘れてしまいます。しかし、子どもと過ごす上で大事なのはささやかなことに感動する心です。私の専門分野である絵本は、感動する心を育み、特技にすることで子どもの発達を理解するのに大変役立つので、おすすめです。

先生の学問へのきっかけ

 昔から「ことば」や教育に関わることはなんでも興味があったので、大学では幼稚園・小学校教諭から中学・高校(国語科)教員までの免許をすべて取得しました。実際に就職する際には、「まずは小さい子どもから」と思い、最初に幼稚園に就職したのです。その後小学校へ移り、26年間教諭を務めたのですが、今度は次世代の教育者を育てる側にまわろうと思い大学に戻りました。そこで、もともと好きだった絵本の世界を学生といっしょになって研究し、絵本を保育や幼児教育に生かすための研究を始めました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

保育園/幼稚園/認定こども園/乳児院/児童養護施設/病気や障がいのある子どもの療育を行う施設/保育・教育全般に携わる行政機関/子ども向け書籍の企画・出版/子ども向け教材の企画・制作 など

大学アイコン
浅川 陽子 先生がいらっしゃる
江戸川大学に関心を持ったら

 江戸川大学は、つくばエクスプレス利用で秋葉原から約30分と都心からほど近くに立地しています。豊かな緑に囲まれた落ち着いた雰囲気のキャンパスに、社会学部(人間心理学科、現代社会学科 、経営社会学科)とメディアコミュニケーション学部(マス・コミュニケーション学科、情報文化学科、こどもコミュニケーション学科)を設置。少人数教育と「演習、実習中心のカリキュラム」で学生一人ひとりの個性を伸ばします。また、全学生にノートパソコンを貸与、無線LANがほぼ学内全域をカバーするなど、充実のITインフラが特長です。

TOPへもどる