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講義No.09402

経済についての「思想の歴史」である「経済学史」を学ぶとよいわけ

経済学史は「思想の歴史」

 18世紀後半、イギリスで発展を遂げた経済学は、さまざまに形を変えて現在に受け継がれています。よく混同されるのですが、その時々の経済活動を歴史的現象として考察する「経済史」に対し、「経済学史」は過去の知識人が考えた経済に対する理解がどのようなものであったかをとらえる学問です。
 言い換えれば、経済史は「経済の歴史」、経済学史は経済に関する「思想の歴史」です。これらは互いに関連し合うものの、学問としては全く別のものです。「経済学史」は経済を学ぶ上で重要な学問であると考えられていますが、それはどうしてなのでしょうか。

歴史を学べば学説が身近に

 経済学の根本には、「人間は自己の利益を追求する存在である」という考え方があります。そのような仮定のもとで人々が交流し、社会活動を営めばどのような現象が生じるのかを考えるのが経済学です。このような学説が確立されていったのは18世紀で、現在の学生がいきなり経済学を学ぼうとしても、その発想になじめない場合もあるでしょう。ですから経済学史を学び、経済学の根本的な発想や仮定がどのような時代背景から生まれてきたのかを理解すれば、より学問が身近に感じられるようになるのです。

変動の激しい時代だからこそ学ぶ意義は大きい

 技術革新がとても速いスピードで起こり、世界とのつながりもますます強くなっている現在の社会においては、経済は非常に複雑化していて、一つの視点ではとらえきれません。そのため経済学も現在、主流の考え方のみが尊重されるのではなく、多様な考え方があって、常に進歩・発展をしています。
 一方、過去との連続性が重視されているのも経済学の特徴であり、これまでに唱えられてきた多様な考え方を学ぶことが、複雑な現在の社会を理解するカギでもあります。変動の激しい時代だからこそ、経済学史を学ぶ意義はますます大きくなっているのです。経済学史で学ぶ多様な視点は、複雑な時代を生きていく上でとても役に立つでしょう。

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この学問が向いているかも 経済学史

首都大学東京
経済経営学部 経済経営学科 准教授
高見 典和 先生

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メッセージ

 興味や関心は人それぞれです。あなたが好きなことに自信を持って取り組んでください。好きという気持ちは何にも増して学び続けるエネルギー源になるので、周りの意見に左右されずに進路を選択してもらいたいのです。自分の興味や関心がまだわからない人は、いろいろと試す中でそれを見つけることができるでしょう。
 また、社会は非常に複雑で多様なものです。決まった考えにとらわれることなく、複数の視点を持つように意識してください。先人の知恵や、思想上の貢献についても広く受け入れてもらいたいです。

先生の学問へのきっかけ

 私が10代だった1990年代はバブル崩壊があり、経済に大きな動きがあった時期でした。そのため日々、新聞やニュースで経済に関する報道に接したことで自然と経済に関心を持ち、経済学部に入学しました。とはいえ、最初は関心があるという程度でした。しかし、大学で受講した「経済学史」の講義がとても面白くて、以来、深く研究するようになりました。担当教授から教えられたのは、多様な視点を認め、自由に発想・考察することでした。それまでに学んだどの学問よりも重要なことを教えてくれたと思います。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

金融業総合職/製造業総合職/官公庁総合職 など

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 首都大学東京は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。学部、領域を越え自由に学ぶカリキュラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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