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講義No.09208

子どもが自ら遊びたくなる、理想の保育環境とは?

子どもを観察し、理解する

 保育の現場でとても大切なのは、目の前の子どもをきちんと理解するということです。そのためにはよく観察することが必要です。大きなボールを用意すると、大半の子どもは喜んで走り寄ってきますが、中には運動が苦手でボールに興味のない子もいますし、登園前に保護者に叱られて元気をなくし、ボールで遊ぶ気にならない子もいます。そうした子どもの様子を観察し、運動が苦手な子には別の遊びを用意し、いつもと違う様子の子には気分を盛り上げる言葉をかけるなど、その対応で保育者の力量が試されます。

自然に遊べる環境での保育が理想

 また、子どもの関心を引きそうなものをさりげなく忍ばせて、自然に遊べる環境を作ることが保育の理想です。当然そこには保育者の教育意図を埋め込みますが、それを悟られずに、子どもが自発的に関われるようにすることで、子どもの意欲や集中力が高まります。
 自然に遊べる環境を通して保育を行うためには、子どもの発達に即した興味の対象を、保育者自身が知らなければなりません。例えばアンパンマンは2歳からブームが始まって5歳には収束するとか、男の子は電車やヒーローものや図鑑などに、女の子はお姫さまなどに興味を持つことが多い、といった一般的な考え方を参考にすることもひとつの方法です。

子どもの世界観を心理学から学ぶ

 「なぜ手であおぐと風が吹くの?」と尋ねられたら、大半の大人は手の動きによって空気が流れるからだと答えます。では子どもはどうでしょう。風を呼んだら駆けつけてくれたとか、手の中から風が出てきたなど、いろいろな答えが飛び出します。風は見えないし匂いもないし、そもそも空気があると思っていない、子どもならではの発想です。
 すべての物に命が宿っているというアニミズムの考え方など、子どもの独特な世界観を、発達心理学や教育心理学の側面から学び、理解することも保育現場で求められています。それは理想の保育を行うために必要な知識なのです。


この学問が向いているかも 発達心理学、教育心理学、保育学

東北文教大学
人間科学部 人間関係学科 准教授
永盛 善博 先生

メッセージ

 あなたが保育の仕事に興味を持っているなら、積極的に保育の現場へ行って子どもを見てみましょう。先生の動きもじっくり観察し、話を聞いてみます。そうすれば、子どもの行動を心理学の側面から学ぶことの重要性を認識できるでしょう。子どもの成長過程についての知識があれば、子どもと遊ぶことがもっと楽しくなります。
 人間ウォッチングをして、不機嫌そうな表情の時や、走り回っていたり、叱られていたりする時の行動の内面を推測するのもいいでしょう。子どもを理解するという保育の基本に役立ちます。

先生の学問へのきっかけ

 私がこれまで通ってきた学校には、男女差別をする教師やえこひいきをする教師、教え方がおかしい教師などがおりました。どうしてこういう教師がいるのだろうと疑問に思い、教育について知りたいと思いました。また、みんな同じ人間でも見た目が違うように、心も人によって千差万別であることにも興味を持ち、心理学の道へと進みました。教育に対する関心と、人間心理に対する興味とが融合し、現在は子どもの発達心理学を専門に、幼児期や児童期の世界観について研究を続けながら、保育の現場で活躍できる人材の育成に携わっています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

保育士(保育園、児童館、子育て支援センター、障がい児施設、児童養護施設、乳児院など)/幼稚園教諭/小学校教諭 など

大学アイコン
永盛 善博 先生がいらっしゃる
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 “自分らしさ”をのばし、人間性豊かな先生になる
 大学で学ぶための基礎を固め、専門教育へとつなげる「基礎教育科目」、教育・保育において必要な知識を修得する「専門教育科目」、教育や保育の現場で出会うさまざまな場面に応用できる、より専門的な知識と技術を修得する「専門発展科目」の三つの柱でカリキュラムが構成され、教育・保育のスペシャリストの養成をめざしています。
 また、学生一人ひとりの個性を大切にし、人間味ある先生となって子どもと関わり、未来を創っていってもらいたいと考えています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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