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講義No.09108

親が離婚した場合、子は誰が育てるの? 子の権利を第一に考えよう

「母親だから」から「世話ができる親」へ

 子どものいる夫婦が離婚した場合、どちらが引き取って育てるかという問題が起こります。離婚後は、どちらか一方しか親権者になれないからです。この時、裁判所はどういう判断基準で決定しているのでしょうか。昔は「母親優先の原則」で、親権者は母親がほとんどでした。ところが、父親が子の世話をしている家庭もあります。そこで、父や母という性に関係なく、主に身の回りの世話をしてきた親に親権を与える考え方に変わってきました。

子どもを監護する

 また今は、「子の権利」が尊重されるようになってきています。子の利益にかなうよう行動しましょうという意味で、親を「監護者」と呼ぶのです。アメリカの離婚裁判では、よく「子の福祉」という言葉を使います。日本は「親権」という言葉のとおり、権利者である親が子を守るという考え方です。
 アメリカは逆に、子どもには福祉を受ける権利があり、子に対する福祉がきちんと守られるべきだと考えるのです。そこで日本でも、子の利益や子の福祉を向上させるには、どういう方法がとられるべきかという方向から研究されるようになりました。

子の福祉を第一に

 離婚後に、離れた側の親が子と会いたいのに監護者が会わせないケースがあります。でもそれでは、離れた親との関係が絶たれてしまいます。定期的に会って子の成長を見守ることができれば、養育費も払い続けやすく、そうすれば「子の福祉」も守られます。それでも会わせない監護人へは、「間接強制」といって「会わせない代わりに、監護人は5万円払ってもらいます」などと命じ、半強制的に会わせる方法が取られることもあります。
 アメリカでは、時間を区切って会う方法や、夏休みなどに、一定期間、離れた親子が一緒に暮らす方法がとられます。これを「共同監護」といいます。ただ国民性や生活事情の違いもあり、日本で行うには解決しなければいけないことがたくさんあります。しかし、これも子の福祉を守るという理想のひとつの形です。

離婚後の子の監護・面会交流について

夢ナビライブ2018 大阪会場

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「親権」って何だろう?

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時代に合わせた「主たる養育者の優先」

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面会交流から共同親権へ

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この学問が向いているかも 法学

桃山学院大学
法学部 法律学科 教授
花元 彩 先生

メッセージ

 高校で勉強し、厳しい受験を乗り越えたら、大学4年間は大いにやりたいことをやりましょう。でも、大学は社会に出る前の最後の4年間でもありますから、しっかり学びましょう。社会に出たら、自分のことは自分で守るのです。ですから、知識を武器にするためにしっかりと学ぶ必要があるのです。
 大学への進学はゴールではありません。例えば大学で法学を学ぶなら、法律という素材を通じて、あなた独自の倫理観や判断力を身につけていってください。

先生の学問へのきっかけ

 父が弁護士だったこともあり、私も法学部へ進み、弁護士をめざして弁護士事務所に入りました。そこで仕事をするうち、法律を運用して依頼人の利益を考えるよりも、法律そのものを究めたいのだと気づき、研究者の道を選びました。法律はどのように理解されているか、どうあるべきか、どう適用されるのがよいのかという観点から、法律そのものを研究しています。これは実際に弁護士事務所で実務を経験したことで見えたことでした。
 今は子どもがいる両親が離婚した場合、法律によってどのように子どもの利益を守るべきかを研究しています。

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花元 彩 先生がいらっしゃる
桃山学院大学に関心を持ったら

 大学4年間は、実社会で活躍する前の最終教育期間です。実社会で問われるのは、解決すべき課題を見出し、その課題を具体的に解き、そして実行する力です。この課題解決と実行のためには物事の本質を見抜く力を自らが獲得していかなければなりません。
 桃山学院大学は「自ら学ぶ力」をはぐぐむ大学。勉学、クラブ活動、ボランティア活動、海外研修、キャリア支援など、学生が自身の能力を自覚し、4年間で磨き上げていくための環境整備に力を入れています。
 みなさんも桃山学院大学で「自ら学ぶ力」を身につけませんか。

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