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講義No.08988

都市の歴史や文化もふまえ、よい建築を考え、つくるには?

建築を社会的な存在としてとらえる

 誰のために設計し、建築するのかといえば、クライアント(施主)のためです。しかし、ただクライアントの要望だけを取り入れておけばよいというわけではありません。建築には社会的な側面があります。周辺と関わり、地域の歴史や文化をつくり出しているからです。そのため、総体的な視点で建築を考えることも必要です。
 個人の権利を尊重することは当然ですが、都市の方向性や未来像などについて、さまざまな立場にある人たちの意思を理解し、よりよい方向や関係について考えることも今の建築設計には求められています。もちろん、現行の法制度に沿う必要性は言うまでもありませんが、そこに規定されていない空間の可能性や提案が広く見出していけるのも建築設計の大いなる魅力です。

地域の独自性を考える

 建築には社会の変化が投影される側面もあります。特に近年、プライベートな敷地に可能な限り公的なものを組み込もうとする事例、さらにその逆の事例も増えてきています。少し前までは、自分の敷地なのだから空間的なメリットを最大限自分のものにすればいい、という考え方が当たり前でした。しかし、地域それぞれに持つ独自性が重視される現代、周辺へのメリットにも配慮する建築が受け入れられ始めています。そうした流れが大きくあることから、周辺と馴染み、それを調整できるセンスも、これからの設計者には必要と言えます。

多様な空間体験が必要!

 いろいろな国のいろいろな街を調査し、多様な空間を体験し、知識や技能を身につけることは、建築に携わる上でとても大切です。自分が今いる所と異なる環境に赴き、その違いに気づいたり、違いを見つけたりすることによって、また、その内容を資料として整理することによって、空間を深く理解し説明できる能力が養われます。この能力は、建築設計に大きく反映されます。社会的に意義あるプロジェクトに関わるには、社会が求めている建築とは何かを考え、提案する能力を備えておく必要があります。多様な空間体験はそれを支えてくれるのです。


この学問が向いているかも 建築学、建築設計学、建築設計デザイン学

東北工業大学
建築学部 建築学科 教授
竹内 泰 先生

先生の著書
メッセージ

 人の喜びに関わったり、共有したりできるのが建築という仕事です。人と喜びを分かち合いたいという気持ちがあるなら、ぜひ、建築の道をめざしてください。また、建築には必ず、人との関わりが発生します。私たちが住む家も、学校も、周囲にある建築物もすべて、人が造ったものですし、人が使うものです。
 ですから、建築の道をめざしたいと思ったら、ぜひ人に興味を持ってください。もちろん、実在する人でも小説などの架空の人でもかまいません。また、街や建築について研究した本なども読んでみることをお勧めします。

先生の学問へのきっかけ

 理系的に手に職をつけたい、文系的なことも学び深めたい、これら二つの気持ちで揺れていました。それらが融合した学問を具体的に見出せずにいたのが高校1年の終わり頃。先に建築の道に進んでいた兄が、大学の課題に取り組む様子を見て、直感的に興味が建築へと向かいました。その頃から建築に関する本を読みはじめ、次第に没頭するようになりました。当然、大学入試のための勉強は進みません。結果、二浪までするはめになり、仕方なく大学に入るための勉強に集中。晴れて合格してからは建築一筋で充実した大学生活を過ごしました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

建築設計事務所/ゼネコン/官公庁建築/不動産企画/シンクタンク/コンサルティング

大学アイコン
竹内 泰 先生がいらっしゃる
東北工業大学に関心を持ったら

 本学では、「創造から統合へ」をユニバーシティスローガンに掲げ1964年の創設以来、3万人を超える卒業生を輩出し、日本の、とりわけ東北地域の産業・経済の発展に大きく貢献してきました。自然に囲まれた豊かな環境でありながら、仙台市街地にも近く利便性の良い 「八木山キャンパス」「長町キャンパス」の両キャンパスで創造的な思考を学ぶべく、最先端の環境を整え、学生の期待と意欲に応えるカリキュラムを用意しております。
 進化し続ける学びのステージ。それが東北工業大学です。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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