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講義No.08838

スポーツ科学から見えてくる新たな理学療法の世界

トレーニングと日常の間にあるリハビリテーション

 リハビリテーションというと、病気やけがからの復帰のお手伝い、というイメージが強いでしょう。しかしスポーツ選手がけがをした場合、病院でいわゆるリハビリをしている期間と、選手としての本来のトレーニングをする期間との間に、「日常生活は問題ないが、本格的なトレーニングはできない」という期間があります。この部分の研究は、まだまだ充実しているとは言えません。
 スポーツ選手としては早く復帰したい気持ちがありますが、体に大きな負荷をかけてリハビリの時間を短縮すると、当然、再発のリスクが高まります。どうすればリスクは低いままで激しい運動ができるか、呼吸法なども含めて研究することも理学療法に求められる新たな領域になっています。

効果的なトレーニングやウェアの開発も

 スポーツ選手にとって靱帯やアキレス腱などの損傷は、選手生命を直接左右します。そこで慎重を期しつつ、安全で効果的なトレーニング方法を開発する必要があります。また、靱帯などの再建手術をしても、スポーツの厳しい環境では再損傷のリスクが高まります。そういうわけで、再損傷を防ぎながら身体機能の回復に役立つトレーニングウェアを開発する、といったことも理学療法の領域に入ります。体への最適な負荷をシミュレーションなどで予測しながら、研究が進んでいます。
 手術や本格的なトレーニングはどんどん技術が進歩していますが、その間のリハビリの研究、つまり体への負担を測りながらパフォーマンスを上げていくバイオメカニクスの研究領域は、これから大きく進歩していく途上にあります。

高齢者のけがの予防へも広がる研究

 この研究は、高齢者のけがの予防にも役立ちます。もし1割でも転倒事故を防ぐことで、寝たきりになる高齢者を減らすことができれば、年々増加する国の医療費を大きく抑制できます。そのため、高齢者医療においても、従来の「けがをしてから対処する」から「けがを未然に防ぐ」方向へと、研究が広がっているのです。


障がいの予防と理学療法の可能性

この学問が向いているかも 理学療法学、スポーツ科学

四條畷学園大学
リハビリテーション学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻 准教授
向井 公一 先生

メッセージ

 高校生になると「自分の将来の道」を意識し始めるでしょう。しかし、「一つに決めなければ」と自分を追いつめる必要はありません。世の中にはいろいろな道があります。とりあえずやってみて、「違うな」と感じたら別の道を模索すればいいのです。どの道があなたにとって面白いものになるかは、実際にやってみないとわかりません。興味があればいくつでも、という気持ちでチャレンジしてください。
 いろいろなことを知ることは、臨床経験から見ても、さまざまな人とコミュニケーションを取る上で必ず役に立ちます。

先生の学問へのきっかけ

 小学生の頃、国連で「国際障害者年」が宣言され、今も続く「24時間テレビ 愛は地球を救う」の放映が開始しました。そんな時代の中、身近に障がい者の方がいたことでリハビリに接し、何か自分にできることがないかと考えるようになりました。当時は「理学療法」というものをほとんどの人が知らない状況でしたが、身近に理学療法を必要とする人がいたことは非常に大きな要因となりました。
 その後、呼吸や循環器系といった分野でも経験を深め、また病院勤務時代に多くのスポーツ選手と接して動作解析という分野に携わるようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

医療機関/福祉施設

大学アイコン
向井 公一 先生がいらっしゃる
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 医療技術者(理学療法士・作業療法士・看護師)を養成する大学です。リハビリテーション学部は、学生にとって魅力あるカリキュラム編成と100を超える実習施設が整っており、国家試験合格実績も着実に伸ばしています。また、小規模だからこそ実現できる教員・学生間の親密さが国家試験合格までの懇切丁寧な指導につながっています。看護学部は、取得資格を看護師一本に特化したことによりカリキュラムを充実させました。講義・演習→実習という学修サイクルを形成し、より深い理解につなげ、実践力のある看護師の育成をめざします。

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