夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.08727

ユネスコの無形文化遺産「和食」の基本、「だし」の秘密

だしはタイミングが命

 日本料理を学ぶ場合、だしのとり方は、最初に習う基本です。だしをとるには、昆布やかつおぶし、いりこ、しいたけなどを使います。「昆布は水から入れて火にかけ、65℃くらいで取り出す」「かつおぶしは生臭さが出ないよう沸騰してから入れて、1分くらいおく」、といったベストタイミングで「うま味」を引き出します。洋食などのスープは複数の素材を合わせて時間をかけて煮込んで作りますが、素材のいい部分を手早く引き出して作るのが和食の「だし」の特徴なのです。

「だしのうま味=おいしさ」ではない?

 だしは「うま味」を出すものです。うま味は、甘味、酸味、塩味、苦味に加えて、1900年代に日本人が発見した味覚で、現在では世界共通の「五味」として認識されています。うま味はグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸などによって形成されますが、うま味そのものははっきりした味ではないので、「うま味がある=おいしい」ということではありません。
 むしろ、うま味が効いただしに少量の塩やしょうゆといった調味料を加えたときに、おいしさが引き立ちます。だしは、対比のベースのようなものなのです。だしが効いているとしょうゆや塩を加える量が少なくても満足できるので、塩分を減らし、生活習慣病を防ぐメリットもあります。

だしは日本の風土や文化の結晶

 だしには水の質も大きく関係します。日本の水は金属イオンの含有が少ない硬度が低い「軟水」で、だしの味を引き出す上で最適です。ヨーロッパなどの水は硬度が高く、だしがうまくとれないため、海外の日本料理店では日本の水を取り寄せることもあるほどです。
 だしのおいしさを感じるのも文化的な積み重ねによります。だしのおいしさを知っていると、何かを食べたいと思ったときにだしの味が欲しくなるものです。最近はファストフードなどで油に慣れてやみつきになる傾向がありますが、幼い頃から和食の味に慣れて、日本独自のおいしさをベースに持つ食育も重要です。

1+1<7以上になる、「うま味」の不思議

夢ナビライブ2017 仙台会場

アイコン

「基本味」とは

アイコン

「旨味」を発見した人

アイコン

旨味の相乗効果

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 調理学

聖徳大学短期大学部
 総合文化学科 講師
長谷川 弓子 先生

メッセージ

 2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されたように、「和食」は世界に誇れる料理です。日本は四方を海に囲まれ、豊かな食材がとれます。また四季折々の旬の食材を使うことができます。
 シンプルだけど奥深い日本料理の世界や食文化を、作る楽しみや人に食べさせる喜びを感じながら、一緒に学んでいきましょう。調理実習の形で学びますが、包丁を持ったことのない人でも、やっていくなかでどんどん吸収していけるので大丈夫です。

先生の学問へのきっかけ

 中学生の時から料理研究家になる夢がありましたが、実現は難しいだろうと思い、大学は経営学部に進み、企業に就職しました。3年ほど勤めた後、思い切って専門学校に入り栄養士の資格を取り、そこで出会ったのが和食の世界です。
 和食の本の制作を手伝ったり、研究会に参加したり、和食の文化に触れて興味がさらに深まると同時に、和食の文化を伝えるためには調理技術を身につける必要があると実感しました。そこで江戸時代からの伝統的な日本料理の流派である「近茶流」の先生のもとで修業をし、実践の中で知識や技術を身につけました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

料理教室講師/レストランのメニュー開発/そのほか、調理関係だけでなく、さまざまな分野で活躍

大学アイコン
長谷川 弓子 先生がいらっしゃる
聖徳大学短期大学部に関心を持ったら

 伝統ある「保育の聖徳(R)」で心優しい保育者に。聖徳大学は幼稚園教員・保育士採用数全国1位(2018年大学通信調べ)。
 大学は児童、心理、福祉、文学、栄養、看護、音楽を、短期大学部は保育、総合文化という幅広い分野の学びが揃っています。2019年のオープンキャンパスは、4/28(日)、5/26(日)、6/9(日)、6/23(日)、7/7(日)、7/28(日)、8/11(日・祝)、8/24(土)、8/25(日)。詳細は決まり次第、随時ホームページで公開いたします。キャンパス見学は毎日受付中!

TOPへもどる