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東北文化学園大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 経済、
  • 貿易、
  • 外交、
  • EU、
  • 東西冷戦、
  • 地域統合、
  • ベルリンの壁

EU(欧州連合)は、不戦関係を浸透させ、拡大する装置

歴史は動き、変化する

 第二次世界大戦後に始まった東西冷戦期は、アメリカとソ連(当時)の核開発競争により軍事的緊張が高まり、核戦争の可能性すら考えられるような状況でした。しかし1989年11月に冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊し、同年12月の米ソ首脳会談において冷戦終結が宣言されました。これは、国際政治の専門家も含め誰もが予想していなかった出来事でした。また冷戦中に誕生したEC(欧州共同体)は冷戦後、EU(欧州連合)として新たに出発し、中東欧を新加盟国として迎え、冷戦時代のヨーロッパにおける東西分断を克服しました。このようにEUに代表される地域統合は、不戦関係を浸透させ、拡大する装置として機能します。

東西欧州貿易は、冷戦以前、冷戦期も継続していた

 冷戦初期から東西欧州貿易は行われており、冷戦末期にはECと中欧・東欧の通商関係は確立されていました。冷戦期のこの東西欧州貿易こそが、冷戦後のEU東方拡大の土台となり、その後のヨーロッパの政治経済に大きな影響を与えることになったのです。これは、東西分断という特殊な政治的環境においても、経済交流が成り立っていたからこそだと言えるでしょう。

経済関係が、外交も左右する

 もしも日本が他国と外交上の問題で緊張状態に陥ったとしても、経済において緊密な関係にあるのであれば、軍事的に大きな火種になることはないでしょう。それが「経済の力」です。お互いの政府に武力行使を決定させない、大きな要因になり得るのです。ヨーロッパは統合が進み、拡大するEUにおいて離脱する国は想定できませんでしたが、イギリスがEU離脱を正式に表明しました。現在では、EUの崩壊を主張する論者も現れています。しかし短期的視点だけで歴史の流れをとらえてはいけません。人類は、ベルリンの壁崩壊を通じて、歴史がダイナミックに変化することを学びました。100年単位の長期的視点に立てば、世界はいずれ一つに連邦化され、戦争のない時代がやってくることが展望できるかもしれません。

戦争のない世界は可能か?

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100年後の世界は平和なの?

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世界政府の可能性は?

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この学問が向いているかも 国際政治経済学、EU研究


総合政策学部 総合政策学科 教授
永澤 雄治

先生の著書
メッセージ

 あなたが誕生する前の冷戦時代は、キューバ危機に象徴されるような核戦争の可能性すら視野に入れざるを得なかった時代でした。冷戦後の国際社会においても、残念ながら平和な時代とは言えない出来事が起こっています。民族問題などに起因する地域紛争が頻発し、宗教上の争いも絶えることがなく、テロに吸い込まれる若者も少なくない、混沌とした時代でもあります。国際社会の問題を、自分たちの問題としてとらえ、一緒に考えていきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 国際政治の道へ進んだのは、東西冷戦が大きなきっかけでした。
 高校から大学時代に、米ソ関係は緊張状態が高まり、核戦争がはじまるのでは!という状況でした。核による軍事的対立を転換させたいと考え国際政治を学ぶことにしたのです。
 終わることはないと思っていた冷戦が突然終結し、私の人生で最もインパクトのある出来事になりました。歴史が一気に変わる瞬間を目の当たりにし、ますます国際政治学にのめり込んでいき、EU(欧州連合)が中東欧へ拡大する背景には冷戦期から続いてきた東西欧州貿易があったことに着目しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

民間企業(金融/不動産/IT関連 など)

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