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講義No.08505

言語や文化が異なる相手とのコミュニケーションで大切なことは?

状況で異なる「すみません」の意味

 「異文化コミュニケーション学」とは、言語や文化が異なる相手とのコミュニケーションについて学ぶ学問です。それなら言葉を学べばいいのでは?と思われるかもしれませんが、それだけでは難しいのです。
 英語の学習では、英単語を日本語との対訳で覚えることが多いでしょう。しかし、実際に外国人とコミュニケーションする場面では、この対訳が必ずしもマッチしないことがあります。例えば、日本語の「すみません」という言葉を外国人は、謝る意味の言葉だと思っていますが、ありがとうの意味で使われることもありますし、呼びかけるときに使われることもあります。ですから、言葉そのものの意味だけでなく、コンテクスト(背景や状況)を考えることが大事になってくるのです。

その言葉を使う人の文化的背景も考える

 また、その国の価値観や考え方も影響します。同じことを言う場合でも、英語圏や中国語圏の人はストレートに、日本人は遠回しに伝えるスタイルが一般的です。どちらが良い、悪いではなく、そういう文化の違いがわかっていれば、コミュニケーションにおいて工夫ができます。
 日本語、中国語、英語は言語として似ているところが多いです。日本語と中国語は共に漢字を使っていますし、また、現代中国語の文法は英語と似ていますので、英語を学んでいる日本人学生にとっては中国語を習得しやすいでしょう。

相手を理解する前に「違いを認めること」が大切

 留学や仕事で外国に住むことになった人は、その国の文化に入り込もうとします。新しい文化を取り入れることは良いことですが、完璧に理解するのは難しいでしょう。理解する前に、「違いを認めること」が極めて大事です。相手を理解できなくても、お互いに違いを認めることができれば、コミュニケーションはうまくいきます。違いを認めると、自分も変化するのです。アイデンティティーは変わっていくものですから、違いにこだわるのではなく、認め合うことが大切なのです。


この学問が向いているかも 異文化コミュニケーション学

武蔵野大学
グローバル学部 グローバルコミュニケーション学科 教授
アルバート R. チョウ 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私は言葉が好きだったので、高校2年生のとき、通訳や翻訳の分野のトップである国連の同時通訳になりたいと思っていました。そのためにはどこの大学がよいかと考えて進学先を選びましたが、同時通訳は体力的に長く続けられないと考え直して、教員になったのです。
 言葉の勉強は終わりがなく、生涯を通してする「ライフ・ラーニング」です。言葉を勉強することで、新しい文化の扉を開くことができます。すると、刺激を受けて自信が生まれ、そして前に進むことができます。言葉を学ぶことは、人生を豊かにすることにつながるのです。

先生の学問へのきっかけ

 私は上海出身で、幼い頃から学校では中国語と英語のバイリンガルの環境で学び、言葉に興味を持っていました。1980年代後半に初めて日本に来て、常に日本語、中国語、英語を比較しながら日本語を学びました。そして日本語と中国語の漢字の違いや、日本語の曖昧さに関心を持ち、日本人、日本文化をより理解しようと改めて感じたのです。
 言葉を使う人々の文化的な背景が、コミュニケーションスタイルにどのような影響を与えているのか、より深く探ってみようと思うようになり、「異文化コミュニケーション」の研究を始めました。

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アルバート R. チョウ 先生がいらっしゃる
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 武蔵野大学は、文・理・医療・情報系の総合大学です。2021年4月、「アントレプレナーシップ学部」を新設。既存の枠にとらわれず、新たな価値を創造していく起業家精神(アントレプレナーシップ)を持った人材を育成します。2020年4月には、文系も理系も専門に活かせる学びができる新しい情報教育がスタート。12学部20学科になる武蔵野大学では、経済学、経営学、法学、文学、国際、語学、教育、薬学、看護、心理、福祉、工学、環境、建築などの学問分野が学べます。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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