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講義No.08472

ディープな興味に応える観光旅行を提案する「観光歴史学」

変わってきた観光の形

 昔の観光旅行というと、「お伊勢参り」などの参詣(さんけい)が主でした。大正時代になり交通網が発達すると、それに加えて花の名所が観光地になりました。それ以来、観光旅行というと基本的には変わらず、寺社を訪れるか自然を見るというものが大多数でした。
 しかし近年、観光の内容が変わってきました。それは、インターネットの発達などにより、だれでも膨大な情報が得られるようになったことで、一般の人々の歴史に対する理解がとても深くなったことが原因の1つです。そのため、各地域の歴史を研究する専門家が地域を案内する『ブラタモリ』などのテレビ番組も人気になっています。つまり、昔とは違う旅行の形が提示されるようになったのです。

「観光歴史学」とは?

 これまでは、大学で歴史を専門に学んでも、教師か学芸員にならなければ、その研究の成果を一般社会に発表する機会はきわめて限られていました。そこで、今新しく提唱されているのが「観光歴史学」という新しい領域です。現在日本は政策として観光にとても力を入れています。また、社会人教育もますます盛んになっていきます。その流れをさらに大きなものにする可能性を秘めているのが観光歴史学です。
 観光歴史学は通常の歴史学だけでなく、観光学や語学も学び、最新の歴史研究の成果を反映した観光コースを提案できるようになることを目標にしています。また、例えば外国人向けやファッションに関心のある人向けなど、観光客の属性や興味に合わせて、その知的好奇心を満たすコースを考える訓練もします。

歴史の専門家の新しい活躍のフィールド

 このスキルを身につけるためには、現地を丹念に歩き、今まで注目されていなかった歴史的資源などを掘り起こす視点を身につけることが必要です。また、地元の人とのコミュニケーションの取り方も学ぶ必要があります。観光歴史学はこれからの領域ですが、歴史の専門家が活躍できる新たなフィールドとして期待されているのです。


この学問が向いているかも 観光歴史学

大東文化大学
文学部 歴史文化学科 教授
宮瀧 交二 先生

メッセージ

 私の専門は「古代の民衆史」ですが、今は「観光歴史学」を立ち上げるために頑張っています。
 歴史の勉強は暗記が中心で何年に何があったなど、「歴史の授業は面白くないな」、あるいは「自分は歴史のこの時代は好きなのに、授業はどんどん進んでしまうのでいやだな」と思っている人がいるかもしれません。しかし、大学に入ると本当の歴史の面白さに触れることができますし、存分に自分の好きな時代のことを調べることができます。そして、そのときに暗記した知識も役に立つのです。大学で本当の歴史の面白さに出会ってください。

先生の学問へのきっかけ

 一般に歴史学では、研究の成果を論文の執筆や学会発表などで社会に還元しています。博物館の展示もその一つの手段で、大学の教員になる前は、16年間、博物館などの学芸員として、歴史研究の成果を社会に伝えてきました。
 そして時には、古代の遺跡や中世の城などを実際に案内して説明をする「歴史ガイド」も担当しました。これは、とてもやりがいのあるものでした。
 こうした経験をきっかけに、新しい形で、歴史と観光を結び付けようという「観光歴史学」という新たな専門分野にチャレンジしてます。

大学アイコン
宮瀧 交二 先生がいらっしゃる
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 大東文化大学は、文、外国語、経済、経営、法、国際関係、スポーツ・健康科学、社会学の8学部20学科を擁する総合大学です。進路に合わせて自由に選べる科目の多さと、他学科の科目も選択できるカリキュラムも特徴のひとつ。1923年に当時の国会決議によって設立された本学の建学精神は「東西文化の融合」。この精神は今も息づいており、毎年約400名の学生が海外に留学し、海外からは600名の留学生が学ぶ国際色豊かな大学です。また伝統的に公務員・教員への就職に強く、全国各地で卒業生が活躍しています。

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