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神戸大学 経済学部の教員による講義

関心ワード
  • 経済、
  • 貿易、
  • 輸出、
  • 発展、
  • 中国、
  • 経済成長、
  • 外国、
  • 税金、
  • 技術、
  • 税率

貿易は良いことか悪いことか

先進国への輸出で国内経済が潤った日本

 国が経済成長する際、国際間の交流は不可欠です。特に貿易は、国の経済発展において重要なものです。日本は戦後しばらくの間、国内で作られた物を自国で消費するだけにとどまっていましたが、それらをアメリカやヨーロッパの先進国に輸出するようになって国内経済は潤い、国民の生活も向上しました。また、貿易は技術革新へとつながり、付加価値の高いものを生産できるようになったのです。

外国から多くを学び、経済成長へつなげた中国

 ではなぜ、貿易が技術革新へとつながるのでしょうか? 中国を例に考えてみましょう。中国もある時期、国内で生産した物を日本へ輸出するようになりました。しかし、初期の頃は中国と日本の品質基準は大きく異なっていました。
 そこで中国は、高品質の物を作るために技術力を高める政策をとりました。その結果、中国製品の品質は向上し、経済発展も遂げることとなりました。つまり、中国は貿易によって自国の状況を知って課題を解決し、経済を素早く発展させることに成功したのです。これを「Learning by貿易」と呼んでいます。

適切な税制政策で格差を減らす!

 貿易は大きなメリットをもたらしますが、一時的に国民の所得格差を生む可能性も否定できません。そこで、貿易によって格差が拡大する、という不安を解消できるような政策が期待されています。その1つが、貿易によって得をした人の収入の一部を「税金」として徴収し、損をした人に補助する政策です。この政策の大きな課題は、どの種類の税金からどれぐらいの税率で徴収し、どのような形で補助するかです。もちろん、一生懸命働いている人が収入を得ることは当然なので、いかにして能力のある人の意欲をそがないよう、しっかり考える必要があります。
 それと同時に、外国でのマクロ経済政策・貿易政策は、日本経済にも影響を及ぼしますので、その影響も考慮に入れながら政策の効果を検討する必要があります。

この学問が向いているかも 経済学、国際経済学、マクロ経済学


経済学部 国際経済学科 教授
胡 雲芳 先生

メッセージ

 経済学は生活に身近な学問です。特に、税金・年金問題などは誰もが考える必要があり、避けることはできません。また、日本では18歳から投票権が与えられています。どの政策が日本経済にとっていいのかを判断して投票するという観点からも、経済に関心を持ってほしいと思います。
 日本にいると実感できないかもしれませんが、日本は他国に比べてとても暮らしやすく、外国人である私も不便を感じることはほとんどありません。ぜひ、外から日本を見て理解してください。「世界の中の日本」はとても面白いです。

先生の学問へのきっかけ

 中国人民大学で経済数学の講義を担当していて「経済学」に興味を持つようになり、神戸大学で経済学を学びました。その後、発展途上にあった中国と、先進国である日本の生活水準の差に関心を持ち、現在の研究分野に進みました。
 経済学では数式を使って、経済政策が人々の行動にどのような効果があるのかを分析します。
 ただし、世界経済は複雑で、ほかの国の貿易政策や財税政策からも多大な影響を受けるので、世界レベルで一国の経済を考える必要があります。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

金融機関(大手銀行)/電機メーカー/官公庁公務員/大学院進学 など

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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