夢ナビWebセレクション

大阪大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • コンピュータ、
  • 無意識、
  • デバイス、
  • センサー、
  • 行動変容、
  • 情報、
  • コミュニケーション、
  • 健康

椅子に座るだけで広がる、「無意識コンピューティング」の世界

知らぬ間にコンピュータの恩恵を受ける

 ユーザーが知らぬ間にコンピュータの恩恵を受ける環境を作り出す「無意識コンピューティング」の研究では、無意識下での情報・行動取得やそれを解析する技術、行動変容の支援方法やコンテンツが開発されています。例えば、人の感情を取り込む風船型デバイス、学習の理解度を推定するペン型デバイス、また、毛(光ファイバー)に覆われていたり結露として情報が浮き上がったりする「思わず触りたくなる」ディスプレイなどです。

椅子型デバイスで無意識下での情報取得

 これらの技術を組み合わせたらどんな世界になるのか、座面センサーを取り付けた椅子から広がる無意識コンピューティングを例に紹介します。この椅子は、座面を支えるセンサーが座面にかかる重量・重心値をリアルタイムに測定できるデバイスです。座った時の重量や重心値などの癖で個人を識別することから始まり、データを学習することで、突っ伏す、伸びをする、頬杖をつく、キーボードを叩くなどの状態もわかるようになります。例えば、個人ではこの識別により「疲れている・眠くなっている」などの状態を読み取り、休憩を促すという健康管理に役立てることが期待されています。

場の盛り上がりや会議の評価もできるように

 さらにこの椅子を複数使うことによる応用や展開も考えられます。例えば、場が盛り上がるとそこにいる人の行動が似てくる、つまり「同調傾向」を示すことは、心理学的な知見からわかっています。この同調傾向を、着座時の揺動から得たデータを周波数解析することによって検出する研究も進んでいます。さらに同意や非同意、うなずきを検出することができるようになれば、グループのコミュニケーションの状況を把握したり、会議が有意義だったかを評価したりすることに役立てられるでしょう。この技術は、オフィスに無意識コンピューティング環境を実現するだけでなく、教育や医療、エンターテインメントへの応用へも広がる可能性を持っています。

参考資料
1:Sense Chair

無意識コンピューティングで広がる未来

夢ナビライブ2017 大阪会場

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コンピュータが人の行動を変える??

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わかってるかがわかる!PenSIRU

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思わずなぞってしまうKetsuro-Graffiti

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この学問が向いているかも 情報科学、行動情報学


工学部 電子情報工学科 情報システム工学コース 准教授
伊藤 雄一

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メッセージ

 「世の中を大きく変えたい」「人類の未来を変えたい」「イノベーションを起こしたい」と思っているなら、大阪大学はあなたにとって最適な環境になると思います。
 高校生のうちから、自分の引き出しに多くの情報をインプットしておいてください。アウトプットは、インプット量に比例します。そして、取り込んだ情報の中で、いっけん関係ない分野のもの同士でも、結びつけて考える訓練をしてみてください。アイデアは、情報の組み合わせです。いろいろな情報をつなぐことで、イノベーションが生まれてくるのです。一緒に未来を作りましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私の研究の原点は、小学校4年生の時に、クラスの「発明係」になったことにあります。クラスのみんなのために役立つ道具を発明するという係ですが、当時の担任の先生が私を見ていて、「こういう係を作って任せたら面白いことをするだろう」と思ってくれたのでしょう。それで、メダカの自動エサやり機や牛乳パックに刺すストローが自動で出てくる装置などを作りました。その時、「ものづくりで人を喜ばせる、生活を改善できるっていいな」と思ったのです。そこから始まったさまざまな経験や研究が、今につながっています。

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