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講義No.08294

自動車からのCO2排出削減ミッションに挑む!

ガソリンに税金を上乗せするには限界がある

 地球温暖化問題を解決するため、各国は温室効果ガスの削減目標を掲げ、二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みを続けています。一方で活発な経済活動にはCO2排出をともなうエネルギーが必要で、日本も難しい対応を迫られてきました。その中で輸送を担う運輸部門でも、何とかCO2排出を抑えようと試行錯誤しています。
 ガソリンを値上げすればその利用は抑制できるでしょう。日本でも地球温暖化対策のための税金が存在しますが、極めて低い税率であるため、明らかな抑制効果にはつながっていません。また税率を上げれば物流コストがさらに高くなり、経済活動に大きな打撃を与える可能性があります。

自動車の性能向上で低公害化を実現

 そこで国内では、化石燃料の炭素の含有量に応じて税金をかける「炭素税」より、自動車の性能向上を図ることで排出されるCO2を抑制する取り組みに力が入れられてきました。例えば、一定以上の環境性能を持つ自動車の購入時に政府が補助金を出したり、減税をするなどの優遇政策がとられてきました。これによって自動車の低公害化が進み、CO2の排出量は減少傾向にあります。ハイブリッド車の割合が増えていますが、今後は水素自動車などの、さらに性能の良い自動車の増加も期待されるところです。

モーダルシフトやコンパクトシティといった対策も

 別の試みとしては、自動車に代わって鉄道や船舶で運搬する「モーダルシフト」が進められています。しかし企業にとっては自動車を使う方が利便性が高いのは事実です。そこで政府は鉄道や船舶への転換費用の一部を補助したり、一定の取り組みを行っている企業にエコレールマークやエコシップマークを付与したりしてモーダルシフトを推奨しています。また、自動車に依存せず暮らせる「コンパクトシティ」の実現なども視野に入ってきます。
 このように経済活動と環境問題の関係性を見ながら、排出されるCO2の削減にさまざまなアプローチで挑むことは社会的に大きな意義があるのです。


この学問が向いているかも 環境経済学

東京女子大学
現代教養学部 国際社会学科 経済学専攻 教授
二村 真理子 先生

メッセージ

 「経済学」を学ぶ目的は、私たちの生活を豊かにし、社会の幸せを最大化することです。経済学を学べば、例えば市場において、消費者と生産者それぞれにとっての幸せを最大化する仕組みを考えられるようになります。この基準となる物差しを身につけておけば、社会に出てからも判断がぶれず、きちんと物事を考えられるようになるでしょう。
 大学では勉強、サークル活動、アルバイトなど、さまざまな時間軸を自分で決めることになりますが、ぜひ学生の本分である勉強にはしっかり時間をかけて最大限の努力をしてもらいたいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 社会学を学ぼうと大学に入ったものの、たまたま経済史の授業を取ることになり、だんだんと経済学の面白さにふれ、大学2年生の時にはすでに卒業論文のテーマを考えるまでになりました。一方、大学3年生の時に経済政策のゼミを選んだところ、教授の専門が交通論であることを知りました。教授との出会いから新しい学びを深め公共経済学全般を学ぶようになりました。卒業後は大学院に進み、修士課程では時間価値について、また博士課程では運輸部門の環境政策について研究を進めました。さまざまな巡りあわせで環境経済学や物流論に携わることになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

銀行/地方公務員/シンクタンク

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二村 真理子 先生がいらっしゃる
東京女子大学に関心を持ったら

 東京女子大学現代教養学部は、全学的に国際性、女性の視点、実践的学びを重視した教育を展開しています。100周年を迎えた2018年に「国際英語学科」「心理・コミュニケーション学科」を新設。また、国際社会学科に新たに「コミュニティ構想専攻」を設置しました。キリスト教精神に基づくリベラル・アーツ教育で自ら考え、知識や能力を行動へとつなげ、社会に出てからも学び続け、さまざまな問題を解決する力を身につけたリーディングウーマンを育成します。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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