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講義No.08152

ありふれた「心の動き」の謎を研究する学問、「認知心理学」とは?

オノマトペでとらえる人間の「心の動き」

 日本語は、世界に存在する言語の中でも、「オノマトペ(擬音語、擬声語、擬態語)」の多い言語です。私たちがオノマトペを使ったり、目にしたりする時、どのように理解し、どんな心の動きが起こっているのかを心理学的なアプローチで調べていくと、興味深い現象がいくつもわかってきました。例えば、あるオノマトペをカタカナで書き表した場合と、ひらがなで書き表した場合とでは、それを見た人の受ける印象は少し異なることがわかっています。

カタカナとひらがなで変わる印象

 全般的に、ひらがなよりもカタカナで書き表すほうが「音」のイメージを強く喚起することがわかっています。わかりやすい例としては、触感を表現するオノマトペです。「ねばねば」と「ネバネバ」、この2つを思い浮かべてください。カタカナのほうが音をともなうイメージが強く浮かんできませんか? 同じオノマトペでも、書き方の違いで心に浮かぶ音のイメージが変わるのです。オノマトペが伝えるのは音だけではありません。書き方を変えることでほかの感覚イメージの感じ方も変化するのではないかと考えられています。このような研究結果は、自分がオノマトペを使って表現する時にも応用できます。音のイメージを強調して相手にイメージを伝えたい時にはカタカナ表記を利用する、というように目的に合わせて書き分けることも可能になります。

ごくありふれた心の動き方を研究する学問

 心理学の中でも「認知心理学」と呼ばれる分野は、人間のごくありふれた心の動き方である「認知」について研究している学問です。研究対象となるテーマは、ここで取り上げたオノマトペの受け止め方だけでなく、私たちの日常生活の中のあらゆる場所に無数に存在しています。「どうして人を好きになるんだろう?」「どうして人の顔はすぐ覚えられるのに名前は覚えにくいのだろう?」という疑問も立派な認知心理学の研究テーマになります。何でも研究できる自由度の高さと可能性を持っている心理学、それが認知心理学なのです。


この学問が向いているかも 認知心理学

聖徳大学
心理・福祉学部 心理学科 准教授
矢口 幸康 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 「心理学」とは、心の働きを科学的に研究する学問です。心の働きとは、あなたが思っている以上に、日常的で、身近にたくさんあふれている、多様な存在です。
 あなたが普段の生活の中で不思議に思うことや気になること、本当にちょっとしたことでも、心理学では研究テーマになりえます。「やろうと思えば何でも研究することのできる」、可能性に満ちあふれた分野なのです。心理学を幅広く、基礎から勉強したいと思う人は、ぜひ心理学科で学んでください。

先生の学問へのきっかけ

 学生の頃、心理学の中でも臨床心理学を勉強して、将来は臨床心理士かカウンセラーの仕事に就こうと考えていました。大学に進学して、最初の授業の時、担当の教授が「この中で臨床心理士になりたいと思っている人?」と質問すると、9割もの人が手を挙げたのを見て、「臨床心理士は相当狭き門だ」と焦りを感じました。
 その後、大学の実験心理学の講義で1年間の実習を行った時に、実験や調査によって得られたデータを使って心の働きを数値化できることがシンプルでわかりやすく、とても面白く感じ、認知心理学の研究の道を選びました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

商社営業/サービス業販売/金融総合職

大学アイコン
矢口 幸康 先生がいらっしゃる
聖徳大学に関心を持ったら

 大学は児童、心理、福祉、文学、栄養、看護、音楽、短期大学は保育、総合文化と幅広い分野が学べる女性総合大学です。建学の精神「和」に基づいた人間教育を土台に専門教育を行なうことで、社会ですぐに活躍できる力を身につけます。特に、「保育の聖徳®」として幼稚園教員・保育士採用数は全国1位です(2019年大学通信調べ)。
 本学ホームページの、受験生応援サイトでは、受験やオープンキャンパスに関する聖徳のニュースを配信し、学科ページでは、学びに繋がるブログもご覧になれます。ぜひ、聖徳の学びを感じてください。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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