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講義No.08132

日本の植民地時代の韓国で、若者たちはどんな学校生活を送っていた?

植民地支配下の韓国の若者たち

 20世紀初頭の朝鮮半島は、日本による植民地支配を受けていました。当時、現地の多くの学校では、日本人教師が日本語で授業を行っていました。韓国人社会の中でも裕福なエリート層の家に生まれた若者たちは、そうした学校に通って勉強していたのです。当時の若者たちはどんなことを考え、どのような学生生活を送っていたのでしょうか。

ある男子中学生の日常と学校生活

 韓国内の古書店で発見された史料の中に、1930年の頃に書かれた日記があります。それは、当時14、5歳だった韓国人の少年の日記で、彼は日本語で教育が行われている中学校に通っていました。日記に綴(つづ)られている彼の生活は、テストの結果に喜んだり、学校で友だちと喧嘩をしたり、図書館で勉強したり、当時日本で刊行されていた雑誌『キング』を読むなど、本当にごく普通の中学生の男の子らしい日常風景です。
 同時に、日記の記述には、日本による支配を感じさせる部分が見え隠れします。授業の一環で軍事教練が行われたり、早朝から軍事演習の見学に出かけたりもします。しかしこの日記を読む限り、彼の生活には、日本による支配とそれに抵抗する韓国人という一面的なとらえ方だけでは理解できない世界が広がっていることも事実です。

歴史を大枠で見ることと、個別の視点を持つこと

 歴史を大きな枠組の視点から俯瞰(ふかん)的にとらえるだけでなく、この少年の日記のように個別の具体的な問題を示す史料を研究することも大切です。政治家などによって行われる決断は、社会そして世界を大きく変化させるという意味でとても重要です。一方で、政治の大きな変化とは無関係かもしれない個人の記録は、その時代の空気をより鮮明に私たちに伝えてくれます。このような2つの視点を持ちながら、韓国と日本の歴史と関係性をひもといていくことは、近代史の研究を進めていく上で重要な手がかりとなりうるのです。

日記を通じて見る百年前の韓国人学生の生活

夢ナビライブ2017 東京会場

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100年前の韓国のお正月

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日記から読み解く、韓国人学生の思い

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この学問が向いているかも 朝鮮近代史、歴史学、教育史学

帝京大学
外国語学部 外国語学科 教授
原 智弘 先生

メッセージ

 専門としている研究領域は、「韓国の近代の歴史」です。帝京大学外国語学部では、まず、言葉をしっかりと勉強して身につけた上で、さらにその言葉を活用して、もう一歩先に存在するいろいろなテーマやものごとについて学んでいくことを考えています。言葉をしっかり勉強して習得し、その知識を生かし、自分にとって新しい「世界へのドア」を開いていけるように、一緒にがんばってみませんか?

先生の学問へのきっかけ

 私は、19世紀後半から20世紀前半頃までの「韓国の近代史」を主に研究しています。
 学生時代、日本の歴史に興味があって、日本史の研究をしたいと思っていました。しかし、「日本だけに閉じこもっていたら井の中の蛙(かわず)になってしまうのではないだろうか」と考えるようになり、「外から見た日本史」を勉強したいと一念発起したのです。それが、大学で韓国の近代史を学ぶきっかけになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

公務員事務職/航空会社グランドスタッフ/テレビ制作会社

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原 智弘 先生がいらっしゃる
帝京大学に関心を持ったら

 医療系・文系・理系と幅広い分野の10学部32学科を擁する総合大学です。文系学部を中心とした八王子キャンパスでは、約15,000人の学生が学んでいます。東京多摩丘陵の自然豊かな景観に位置し、キャンパスリニューアルにより新校舎棟「SORATIO SQUARE(ソラティオスクエア)」が2015年9月完成。
 2017年11月には2期エリアが完成し、「帝京大学総合博物館」をはじめとした、施設・設備が整備され、教育指針である「実学」「国際性」「開放性」を柱に、自ら未来を切り拓く人材を育成しています。

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